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MX3 オーバーヒート対策 [睡夢庵の電脳環境]

【 MX3 オーバーヒート対策 】

メインの Windows10 PC を壊してしまいましたので、従来のバックアップの Panasonic MX3 をメインに振り替えていますが、CPU パワーが違う上に私の使い方ではコア温度が上がり過ぎ、動作速度制限が掛かり、Youtube 等ではカクカクしたり、輪っかが廻り始めたりしてイライラさせられています。

一応第12世代のCPUが使え、PCIスロットを持つ基板は見つけたのですが、さて今更 Windows10 PCを組む?
パーツリストは作ってみた物の、やはり9~10万前後は掛かってしまいます。 PCIスロットを諦めれば14万程度でOSが乗ったデスクトップやノートがありますし、もう少し待てば12世代が乗った Windows11 プリインストールのスリムやラップトップが出て来るはずだし・・・

現状、出来合いを探してましたが高級機種以外にはまだ第12世代を使ったものは出ていないみたいです。

それに私自身の平均余命を考えると12.6年位、この間2回位代替するとしたらどういう構成を選ぶかで、これも悩ましい。

現状は2台のHDD上に2重バックアップを構築しましたので前日迄のデータやメールは保持できる環境になっていますので、暫くはMX31台で凌いでみようかと。

そこで、何とかコアの温度を下げたいのでファン付きのスタンドとファンコントロール基板を調達する事にしました。


1. 本体冷却用材料

・ Aideepen USBファン無段階速度コントローラー
   DC 5V 出力調整用


・ EPN ノートパソコンスタンド
  アルミ製角度調整機能付き 16インチ/10kg迄対応


2. 実測結果

・ 測定位置       本体正面中心部から 30cm の位置

・ 測定装置       iPhone 6s + SLA(Sound Level Anaryzer)
             USB Tester 2台(電圧/電流測定)
20220613_FanCTL_Test.jpg

・ ファンコントローラ  入力     5.3V/0.06A~5.2V/0.58A
出力調整範囲 3.5V/0.1A~7.14V/0.33A
       3.5V以下 USB Tester 動作せず
                    この電圧範囲ファンは廻る

・ ファンノイズ実測   30.3~43.3dB(停止から5.07V迄)
             4.0V/0.13A   35~37dB
             4.5V/0.16A   40~41dB
             5.1V/0.20A   43~45dB

  暗騒音(自室内)    Min 29.0dB 大体 32dB 位(空気清浄器運転中)

・ 温度上昇実測
  動作アプリ   Firefox 7タブ開き Amazon の このスタンドのページ
               を開いた状態
          Libre Office 7シートの7列243行のファイルを
                 を開いた状態
          Open Heardware Monitor  デバイスの状態を監視、
                 リセットしてCPUパッケージ温度を参照

                    消費電流   Down  UP
             フルスピード 5.1V/0.20A  46℃  46℃
             常用予定速度 4.0V/0.13A  48℃  48℃
             ファン停止           50℃

以上の様にMX3でこの商品を使えばCPUパッケージ温度を4℃下げる能力がある事が分ります。

ただ、この商品はファンノイズが40dB以上あるので少々煩過ぎるのでファンコントロールは必須になります。
尚、使用したファンコントロール基板は出力電圧が 2~7V なので使用状態での電圧を 5V 以下にする必要があります。

ただ何分暗騒音が30dB前後なので4V迄落としてもファンバランスから来る唸りがワンワンと耳に入ってきます。
本体後端の下に10mm厚の硬質スポンジを挟んでやると間隙が広がるので左右への空気流量は上がりますが、僅かですが騒音の漏れも増えますが、唸り成分は少なくなる様です。

ファンコントロール基板は非常に安く売っているので、これを購入し例の様に厚紙で上下を挟んでショート防止をして余っているACアダプターに挿してこれにこの製品のUSB-Aを繋いでやれば良いでしょう。
20220609_Fan-Noise_Min-Max.PNG 20220609_FanCTL.jpg

左のノイズ測定の図はファンコントロールを0- 5V- 0と動かした状態
上の 30.1dB は計測を停止した時の暗騒音レベル
次段 29.0dB は暗騒音最低値 46.5dB は最大消費電流の時の騒音レベル
下のグラフはファン停止~最大~ファン停止の騒音推移を示す。

《 2動画同時再生での実測結果 》

スタンド後端には1cm高の硬質スポンジを挟み、ファンの排気抵抗を下げた
状態(今後の実使用状態)になっている。

・ MX3 側では Firefox で8タブ開き、内1つで Youtube動画を再生
・ U2412M 側でも Firefox で1タブを開き、Youtube動画を再生
・ CPUパッケージ温度は Open Heardware Monitor で確認
・ 筐体表面温度は赤外線非接触温度計 TN006 で確認

計測時間  06:05 06:45 08:05 08:45 09:20 09:23 09:27 09:45 09:47 10:05
ファン動作 オフ オフ オフ オフ オフ 5.1V 5.1V 5.1V 4.0V 4.0V
OHMリセット 〇                 〇     〇
周囲温度  22.0 22.4 23.4 23.8 24.2 24.2 24.2 24.2 24.2 24.5
排気口上部 22.0 30.8 32.2 36.2 37.6 37.6 34.8 34.4 34.0 37.4
Enter Key  22.4 30.8 31.6 34.2 35.4 35.4 33.0 33.6 33.6 35.6
イヤフォン上部  22.0 29.6 30.2 31.8 32.6 32.6 32.0 31.8 32.4 32.6
CPU パッケージ -  63.0 66.0 68.0 70.0 70.0 58.0 67.0 67.0 70.0

電流値を変えファン回転数を変えた後は OHM の計測値のリセットを掛けています。
CPUパッケージ温度はここでは 70℃迄でしたが、過去1か月位の間では最高73℃迄上がった事があります。
スタンドを装着して以降は 70℃を超えた事はありませんのでそれなりの効果はある様ですが、果たして室温が28℃を超えて来た時どうなるか・・・

《 EPN ノートパソコンスタンド 製品評価 》

・ 構成部材
   本体台座・上部プレート部  2.4mm厚 アルミ平板打抜き梨地仕上げ
   上下接続アーム      12.4mm厚 アルミ平板削り出し梨地仕上げ
   アーム可動部       上下とも軸ブレーキ型(調整部見えず)
   バリ等はなくエッジ仕上げ、表面梨地仕上げ共に良好
・ 操作性           アーム可動部の抵抗が大きく調整し辛い
                耐重量を考慮してだろうが・・・
・ ファンユニット     - ファンは樹脂製カバーで隠されていて
                外側からアクセス出来るネジ等がない。
              - 上下に4cm幅1mm厚の樹脂部材が貼られ
                排熱は左右に流れるデザインになっている。
              - 使用されているファンは良質とは言い難い。
                5V では煩過ぎ、4Vでも唸りが聞こえる。
                回転数を落とさねば煩く実用には堪えない。

構造物に関しては材質、仕上げ、精度共に満足出来る物だが、ファンは使用目的に沿うものとは言い難い。
値段は上がってもファンユニットとしての精度向上とファンコンの組み込みは必須だろう。

【 追記 】

2週間強使って来ましたが周囲温度が28℃を超えて来ると、コア温度は73℃迄上がり、Firefox や Youtube でも輪っかが廻ったり、入力遅れが起きる様になりました。
そのままでは吸気口が塞がれてしまうので、シリコンの足を4点に付けで3~5mm浮かせ、ファンの排気抵抗を下げて本体シャーシ表面を流れる空気量は増やしてみたのですが大した効果はなかったみたいです。

あとやれるとすれば、M2.SSD 用の熱伝導シートを買って、現在貼られているシートを剥し、発熱が多い部分に貼ってみる位でしょうか。

Firefox 2ウインドウ、8タブ、エクスプローラ2ウインドウ、秀丸、Libre Office 700+シートを開いた状態で検索や Youtube 再生をするという、従来と同じ使い方はMX3には荷が重い様です。
来年には Windows8.1 のサポートが終わりますので、Windows11 の2in1でも買うか・・・

【 2022/06/29 追記 】

スタンドのテーブル部分にPCの熱が伝わっていない様なのでちょっと加工をしてみました。
テーブル部に貼られているギャップ確保用のシートを剥してシャーシの熱をアルミのテーブルに伝える工夫をしてみる事に。

で、熱伝導シートを探したのですが、厚みが 2mm 以上の適当な物がありませんでしたので、M.2用の熱伝導シートで代用してみる事にしました。 手配したのは

これの 1.5mm と 0.5mm を重ねてシャーシの最も熱を持つ部分4か所と左隅2か所に貼り付けてみました。
物が軟質なので本体を傾斜して置くと接触面積が小さい左側がズレて下がってきますので、約2mm 厚のゴム足をテーブル前端に貼ってズレ防止にしています。

この結果は望外で 周囲温度 28℃で 73℃まで上がっていた CPUパッケージ温度が周囲温度 29℃で 68℃迄下がりました。
クーラーの設定は 27℃ でもデスクトップは 29.5℃ 迄上がりますが、これで引っ掛かりは軽減されるでしょう。

あ、4K動画の確認はやってなかった。・・・アチャ~これはダメだ、74℃迄上がり止まってしまいます(TT)
やはり新しいのを買わないとかな・・・


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