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宅内LAN・電話線配線 [終の棲家]

【宅内LAN・電話線配線】

現在の住宅の1F天井裏は断熱材を敷きますので、LANを含めて完成後に屋根裏工事を行うのは、事実上不可能と言ってよいでしょう。
我が家の場合は、マイクロファイバーが外壁及び屋根裏の断熱材に使われています。 梁と柱で囲まれた空間は全て充填されていますし、2F天井裏は敷き込みです。 1Fの上屋がない部分の天井裏も敷き込みですので、潜り込む事は出来ません。

1-roofspace.jpg

ですから、電源、LAN、電話等の増設の為を考え、納戸と和室以外はコンセント部迄配管工事をして貰いました。

1-CDpipe_piping.jpg
拙宅の開成コーポレーションでは標準で3配管まで対応しますが、電話3配管、LAN5配管にして貰いました。 この配管は16mmのCD管で行われています。 只、各々の配線は、施主と電設業者の間で直接契約をする様になっていました。

入っていた業者では1配線8千円見当だという事でしたので、11配線になりますので、8万以上掛かってしまいます。 LANケーブル、電話線、回線テスター等を揃えても、自分でやれば、2万位で出来るはずですので自分でやることにしました。



ではどうやってやるか?

1回限りの配線の為に専用のワイヤを買うのは勿体無いので他の方法はないかと Google 検索してみた所、梱包用のPPテープと掃除機を使う方法が紹介されていました。
管用のワイヤを使ってのLAN配線は会社で何度もやっており、これはクランクが多いとなかなかスムーズに行かず、イライラが募る作業です。
紹介された方法がうまく行くなら非常に楽になりますので、これにトライして見る事にしました。

《準備するもの》

 - 日之出化成(掃除機とCD管口径を合わせる為に使用)
     散水ホース パワロン φ25x31/φ32*40 各30cm
 - 梱包用PPテープ
 - 割り箸       配管本数/2
 - ビニールテープ
 - ケーブル・タグ(作業後のケーブル識別用)
 - 1mのスケール
 - マジック
 - ケーブルテスター SANWA Cable Tester NS-468等

《作業手順》

① 各配管の概略の長さを算出する

  通常1階の分岐部から梁を伝う形で配管が行われますので、
  天井からの立ち上がり(2階)を1m、立下り(1階)を
  3m、1間を2mとして計算します。
  例えば6畳長手*2+半間押入れを経由するとした場合
  3*2+1+3+遊び2=12m 位

② 引き込み用の紐作り

  余裕をみて①の長さの紐を必要本数作り、先端から夫々
  1m毎にマジックマジックで刻みと数字を書いておきます。
  両端には何本目かを示す番号を付けておくとよいでしょう。
  紐の一方の先端を開き、写真の様に落下傘状にしてテープで
  止めます。 一方の端は割り箸の中央に結わえます。
1-guidewire.jpg

③ 紐のセッティング

  各部屋のコンセントカバーを開き、落下傘様の部分を
  CD管の中に押し込みます。

④ 紐通し

  全部の部屋のセットが終わったら、紐の吸出しは集中配管部で
  行います。
  出来れば「まとめてネット」等は取り外し(AC接続は
  そのままで可)ぶら下げた状態にして作業します。
  掃除機にホースをセットし、その先端を各CD管の口に
  合わせて吸い込みます。 1~数秒でグリーンのホースの
  中に紐の先端が来るはずです。
1-airtube.jpg

  取り込んだ紐の長さと部屋側の長さから実際の長さを出し、
  紐は両端を出したままにしておきます。
  CD管がどこから来ているものかがついていない場合は、
  管にラベルを付け紐の番号を見て、何処の部屋からのもの
  かをメモしておくとよいでしょう。
1-netpanel.jpg

⑤ LANケーブル・電話線の調達

  各紐の長さ+2mを基準にカテゴリー5eLANケーブルを
  調達します。
  ケーブルは必ず単線仕様のストレート全結線を選びます。
  最近の柔らかく細い線は芯線がモジュラージャックに適合
  しないものや撚り線がありますので、太いケーブル(24AWG)に
  してください。
  私はインターネットで探し、向け先毎に色の違うケーブルを
  購入しました。
  LANジャックは通常カテゴリー5eがついているはずです
  ので、一般用としてはこのままで家庭での 1000BASE で使用
  するのには問題はありません。
  電話線は室内用ではなく、宅内配線用の2線のものをDIY
  センター等で購入します。

⑥ ケーブル通し

  集中配管側は「まとめてネット」等のモジュラージャックに
  直接挿しますのでそのままとし、反対側を各部屋のLAN用
  モジュラージャックに繋ぎますので、各ケーブルの一方を
  切り落とします。

  カットした方を紐に繋ぎます。 約10cm位を紐に被せ、
  その先端をカバーする形でビニールテープで固定します。
  管は蛇腹状ですので、角があると引っかかりますので角が
  出来ない様注意してください。 この作業は集中配管側で
  行ってください。

  ケーブルの端子側には必要な長さの遊びを取って結び目を
  作り、管に入らない様にしておきます。

⑦ ケーブル引き出し

  各部屋で紐を引っ張り、ケーブルを引き出します。 引き
  出し終わったら集中配管側の長さを調整し、HUBや
  ONUに接続するに足る(2~30cmの遊び+)長さに
  します。 出来ればケーブルにネームタグを付け、
  何処に繋がっているか分かる様にしておきましょう。
1-line_tag.jpg

⑧ LANモジュラージャック・電話線配線

  コンセントボックス内に収める遊び分を残してケーブルを
  切り、LANモジュラージャックに結線します。
  Panasonicのジャックであればカシメ端子部の
  カバーがカシメ工具なっていますので、これを使って
  8芯を芯線の模様とカシメ部に印刷されている模様を
  同じ位置に合わせてカシメれば終わりです。

  電話線は白・黒の2線です。 極性は問題になりませんが、
  接続位置は揃えておきましょう。

⑨ 確認

  ケーブルテスタの親機にLANケーブルを噛ませて結線した
  モジュラージャックに挿し、スロー点灯にします。 集中
  配管側のコネクタに子機を付け、一番上から順に点灯すれば
  配線はOKです。

⑩ ⑧~⑨をを本数分行い、取り外していた機材を元に戻して
  終わり。 実作業時間は5時間位で終わりました。

この方法はコストも掛かりませんし、作業時間もワイヤを使うよりも遥かに短くてすみますので、お薦めの方法ですね。 考え付いた方に感謝です。

16mmのCD管であれば、LANケーブル2本は充分に通ります。 電話線とLANケーブルを通すこともできますので、電話回線の増設も可能です。 ルータを居室側に置いて接続状態を確認出来る様にすることも出来ます。

【宅内情報系接続図】

まとめてネット及びONUは階段下の物入れに設置し、ルータは洋室Aに設置していますので、洋室Aの配管にはカテゴリー6のケーブルを2本通しています。

 電話回線┏━━━━━━━┓
━━━━━┫まとめてネット┣━━━━ダイニング電話機(主)
     ┃       ┣━━━━リビング(予備)
     ┃       ┣━━━━洋室B(妻居室=SUB)
     ┃       ┣3回線は予備
     ┃       ┃ 5e
     ┃       ┣━━━━予備
     ┃       ┣━━━━洋室E NotePC*1
     ┃100BASE┣━━━━洋室D NotePC*1
     ┃8ポートHUB┣━━━━洋室C PC*1
     ┃       ┣━━━━洋室B PC*1
     ┃       ┣━━━━ダイニング(複合機用)
     ┃       ┣━━━━リビング(ゲーム/TV用)
     ┃ ルータ ダウンリンク ┣━━┓ 
     ┗━━━━━━━┛  ┃6
 光回線 ┏━━━┓洋室Aへ┏━┻━┓
━━━━━┫ONU┣━━━━┫ルータ┃GIGAルータ
     ┗━━━┛ 6  ┗┳┳┳┛
               ┃┃┗━━━━PC-1
               ┃┗━━━━━PC-2
            ┏━━┻━━┓
            ┃S-HUB┣━━━PC-3
            ┃     ┣━━━PC-4
            ┃     ┣━━━LinkStation
            ┃     ┣━━━予備
            ┗━━━━━┛


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