睡夢庵の足 FIT 5年間の評価 [睡夢庵の足]
【FIT 5年間の評価】
FIT 1500Aを足として使い始めて5年が経過しましたので、
この車の印象を纏めてみたいと思います。 この間大きなトラブルも
なく済んでおり、今回の車検も処置しなければならない所はありません
でしたので、一般的な意味では良く出来た車と言ってよいでしょう。
埼玉で車に乗る様になって30年、この間コロナMKⅡハードトップ、
カムリ、ラルゴ、FITと乗り継ぎました。
1代前のラルゴ ツーリングは非常に気に入っており、15年間も
乗ってしまいました。 エンジンや足回りはまだまだ健在だったの
ですが、電気廻りの全面交換をしなければ火災が心配になり、また
大喰らいの為懐への負担も・・・で低燃費車への代替。
子供も大きくなり、家族揃ってという事もなくなり、私だけか妻と
二人連れでの使用がほとんどですので、4人乗れて燃費が良いものを
という事でFITを選びました。 私用では初めてのオートマです。
当時は息子の車も含め3台ありましたので、乗り換えたかった車は
大蔵省の却下を受けてしまい・・・
選定対象にしたのは、
・ トヨタ Vitz、ist
・ 日産 NOTE、TIIDA
・ ミツビシ COLT
・ ホンダ FIT
COLTは妻が乗っている為、同じのは駄目と言われ、トヨタの
2車種はデザイン、ボデーカラー、室内サイズで女族から駄目出し。
で、TIIDA/NOTE/FITから選定する事に。 日産は先代と
同じデーラーで扱っていましたので、価格的な面では優位だったの
ですが、TIIDAはシート、足回りの反応、NOTEはバッテリー
が上がるとドアが開けられない、足回りの反応等で除外。 FITに
落ち着く事になりました。
FITを選んだ理由は
・ CVT+パドルシフトで、マニュアル並みの運転が可能。
・ カタログ値の燃費が一番良い。
・ 試乗した1300のハンドリングが私の感覚に最も近かった。
・ 気に入ったボデー・カラーがある。
・ 1500ccがある。 1日で1000km以上の高速走行を
する事があるのでパワーの余裕がほしい。 只、1500の
試乗車がなく、チェック出来なかったのが心配な点でしたが。
《納車直後のドライブでの印象》
納車されて来た車を早速秩父迄走らせて見てガックリ。 エンジンの
ピックアップはワンテンポ遅れ、ハンドリングは路面のμがちょっと
低いと外に膨らむ、路面の川では簡単にアクアプレーンを起こす、
ブレーキは軽過ぎてすぐにABSが働き、ドキッとさせられる等・・・
1300の印象とは大きく異なり、あちゃ~でした。
秩父迄の道は車やタイヤの状態を確認する為に使って来たのですが、
正直な処、カムリよりも飛ばせなかったですね。 カムリはフロントが
柔で抑えが効かず、外にはらむだけでしたので分かりやすかったですが
これはどちらに行くか、今迄の経験では分からない・・・
1500を選んだのを少々悔いました。 1300との印象のずれは
重くなったエンジンとその性格によるものと感じました。
《5年間の印象のまとめ》
- ハンドリング
ハンドリングは工場装着のASPECでは期待するラインに乗って
くれません。 納得出来ずフロントキャンバー、トーをチェックして
貰いましたが、規定内・・・
カーブでは不安定なグリップでどこで滑るかが分からず、カーブへの
侵入ではラルゴより2割位低い速度で恐る恐る・・・
高速では路面のμによって強くアンダーが出る事があり、おっとっと
ということも。
この印象はタイヤをブリジストンのGR-9000に代えることで
大幅に改善しましたが、このタイヤと足回りのマッチングはよくない
様で満足出来るレベルには至っていません。
- 乗り心地
常時高速仕様のエア圧としているので、町乗りでの乗り心地を言う
のは酷かもしれませんが、余り良いとは言えないですね。 カーブに
よくあるラダー状の路面では後がポンポン跳ねて横に飛びます。
初代サニーのリア(リーフスプリング)の様な跳ね方をします。
ロールは少ない方ですが、速度とロールスピードの相関はちょっと
感覚とはずれていて、突然ロールする様な印象があります。
妻のコルトの方はロールは大きいですが、ゆったりとした印象で
ソフトなシートと相俟って一つ上の乗り心地です。 只、ロールが
大きいので飛ばす気にはなれませんが。
- エンジン
ホンダのVTECは可変バルブタイミングにしては吹け上がりが軽いと
聞いていましたが、下と切り替わり前後の吹き上がりが悪く、トルクも
・・・大いに期待はずれ 小気味よく走れない訳ではないのですが、
感覚が大分ずれていて・・・
1300の方が軽く廻っていたような・・・
高速でのエンジンノイズは音質は別として良い方です。
最近は大分躾けが効いて来た様で、オイルが新しい間は上下では軽く
廻る様になりました。 が、2300~3500回転の一番良く使う
加速域でトルクが抜け、回転の上がりが鈍く未だにイラッっと
させられます。 加速しようとしてシフトダウンした時に期待の
トルクが得られず、慌ててもう一段といったこともしばしば。
カタログ上のトルクカーブ以上に落ちている様に感じます。
コルトは1300ですが、ピックアップもよく良く回ります。 只
エンジンノイズはガサツなもので、大人な乗り心地とは合わない
音質です。
- CVT&パドル・シフト
CVTの出来はいいですね。 クラッチ・ワークの様にスムーズと
いう訳にはいきませんが、7段あるせいもあり、アップ・ダウン
共に充分に使えます。
この車のブレーキが気に入っていませんので、シフトダウンによる
エンジン・ブレーキを多用する様になっています。
パドル・シフトとマニュアル切替ボタンに関しては、ハンドルに
ついているのはどうか?です。 これだけ舵角を必要とするものでは
扱い辛く感じます。 ずっとマニュアルでしたので、フロアシフト・
シーケンシャルタイプの方がまだ使い易く感じます。
- ブレーキ
ABSの効き始め及びペダルの踏力には疑問がありますね。
軽く、且つABSの効き始めが早過ぎます。 ABSのせいでカーブの
入口で制動距離が延び、何度もドキッとさせられました。
このせいもあり、カーブへの侵入や停止でもエンジンブレーキを
多用する様になりました。 最初に壊れるのはCVTかも、です。
お陰でブレーキシュー、前回車検からフロントで 0.2mm、リアは
0.5mm しか減っていませんでした。
妻はFITのブレーキが気に入らない様で、運転を代わろうとは
言いません(^^)
私もコルトの方が安心してブレーキを踏め、スムーズに意図した
速度にコントロール出来ます。
- タイヤ
工場装備のYOKOHAMA ASPECはドライ/ウエット共に
プアで、特に高速では路面に注意を払っていないと思ったラインを
トレースしてくれず、おっとという感じです。
その代わり減りは確かに少なかったですね。 3年目の春に
26,000km でブリジストンのREGNO GR-9000に履き
替えましたが、5分山以上残っていましたし、片減りも今の
GR-9000程酷くありませんでした。
ASPECを装着している間は、高速走行では路面の状況でチョロ
チョロするのを押さえ込む為、厚めのドライビング・グローブを
していないと右上腕と肩が痛くなって痺れていました。
GR-9000に代えた処、直進性、ドライ/ウエット・クリップも
大幅に向上し、ASPECの様に簡単にアクアプレーニングを起こす
事もなくなり、ロードノイズも格段に減りました。 只、今度は
ロールスピードが上がり、特に右カーブではオーバーステア気味に
なりました。 頭を突っ込み、巻き込む感じというのでしょうか。
ノーズ・ヘビーが表に出てくるとう事でしょう。
このタイヤでは、ドライビング・グローブは必要なくなりました。
しかし、GR-9000はFIT 1500には向かない様で、
今度は片減りが酷く出てしまっています。 まだ 交換後 20,000km
ですが、外側はもうトレッド・パターンが無くなっています。
冬はスタッドレスに代えていますので、実質 15,000km 以下にも
かかわらずもう1シーズン乗れるがぎりぎりですから。
エンジンから遠い左前輪が一番減る様です。 右カーブで巻き込む
様な感じでロール・スピードが上がった様に感じたのがこれに現れて
います。 下の左右のタイヤ・ショルダーの写真を見て頂くと、
左のショルダー側がすこし内側で抉れた様に磨耗しているのが
お分かり頂けると思います。 サスが踏ん張れずにのめっている
事を示しています。
今回の車検で、もう一度キャンバー、トーを見て貰いましたが、
規定内・・・言外に運転のせいでしょうと言われた様な(^^;)
コーナーの侵入・脱出速度をもう少し落とせばこんな減り方は
しないのでしょうが、FFは怖くてFR時代よりは既に大分
大人しくしているのですがね~
次はもう少しサイドの剛性が高いタイヤを選ばねばならないと
言うことなのでしょう。
- 燃費
FIT 1500Aのカタログ燃費は20.50km/lになって
いますが、実用燃費はどうか。 燃費計の表示では、下の最良を
記録した際、田舎の峠道の下りで一瞬ですが30km/l越えを
しました。
以下、満タン法での燃費計量ですが
(1給油間隔)
・ 最良 25.8km/l 満タン間での最良値・昼間
(この間2回30分休憩の連続走行/一般道⇒山陽⇒名神)
(片道高速・一般道全工程平均)
・ 高速走行 19.2km/l 下関=>入間 1052km東名経由
(平日1名乗車 東名はトラックが多く平均90km/h位)
・ 高速走行 16.4km/l 入間=>下関 1081km中央経由
(盆帰省1名乗車) 大津=>神戸三田間深夜一般道
16.1km/l 下関=>入間 1031km中央経由
2名乗車 15.4km/l 入間=>下関 1031km中央経由
(2ヶ月間平均)
・ 近傍町乗り 12.8km/l
11.4km/l クーラーON
上記の高速走行は中央・東名は夜間走行、3~4度の休息と仮眠を
含め、13~15時間で着いていますので、平均100km/hを
超えているでしょう(^^;)>
何を見てなのかは分かりませんが、ホンダのメカニックと営業さんに
「いい燃費を出されてますね」、と言われていますが・・・自身は
それほどよい燃費だという感覚はありません。
決して大人しく運転しておらず、急加速もしますし、飛ばします。
只、出来るだけ早く巡航速度に乗せ、それ以後のアクセル・ワークは
出来るだけ少なく、エンジンブレーキによる燃料カットが働く様に
運転はしていますが。
発進時には3~4段迄マニュアルで加速して、オートに切り替えると
いった運転をしても余り燃費は落ちないようです。
前のラルゴは町乗りで 7.4~7.8、高速は6.2~9.8km/l 位でした
からFITは財布にはやさしい車であることは間違いないですね。
その前のカムリは1800cc/1tですが、燃費はマニュアルと
エンジン対策のせいで、FITより僅かに良かったですね。
高速中央経由 大人2名+子供3名で15.4~15.7km/l、
近傍町乗り 11.4~13.2km/l
只、この車は自分でエンジンにテフロン処理を加えキャブ調整をし、
スローを800から540に落としていました。 デーラー車検
整備では8.6km/l 位なので4割弱燃費を向上させていました。
同じ処置を高温になるターボや低粘度オイルを使う車に行うのは
ちょっと焼き付きが心配で、ラルゴ、FITには適用をパスして
いますので、同列では比較出来ませんが。
- その他造作等
・ シート
廉価な車ですから余り贅沢はいえませんが、2~3時間の連続運転
1日1000km以上の移動でも腰が痛くならないのはいいのですが
なんとなく狭く収まりが悪いですね。
妻も子供達もコルトのシートの方が長時間を含め、座り心地、車と
しての乗り心地も良いと評しています。
・ 運転席ドアアームレスト等
スイッチの隙間から冷たい風が流れ込み、手を置いていると冷える。
ドアの建て付けや溶接箇所の仕上げ等にチープさが見える。
・ 内張り
遮音材が入っていないのか、驟雨の際は結構ドラミングが大きいですし、
信号停止の時に天井に電線等の雨粒が落ちると吃驚させられる事が
あります。 目に入る部分は殆ど樹脂成型品なのでみっともない捲れや
剥げは出ていません。
明るいグレーのモールド品と茶系の内装ですが、経年ヤレは非常に軽く
綺麗なままです。
妻のコルトの方は樹脂表面かなんとなくささくれ立った様になっており
ヤレが目立ちますので、この辺りの出来は良いですね。
《5年間に発生した不具合点》
・ 新車の時から、ハンドブレーキが解除されないことがあったり、
車から降りると、ハンドブレーキ・ワイヤの取り回し辺りから
軋み音がしていました。 メカニックに見て貰ったが収まらず。
=>暫くして リコールが掛かり、ブレーキハンドル廻りが
交換され、その後は発生を見ず。
・ 屋根のリップモールが後端から30cm位の処で剥がれた
(3年目=クレーム対応)
・ 左右ドア・ミラーのステー部の塗装、正面方向同位置がほぼ
全面剥離(6年目=今年の夏の暑さにやられた?屋根なしなので)
・ バッテリーが駄目になった。(5年目=1サイズ上に交換)
通常であれば動くはずの電圧が出ているのに、エンジン
スタートでコンピュータが正常に起動出来なくなった。
(バッテリー交換で解消したが、一般のバッテリー電圧テスタ
が使用可とする電圧でも起動の電圧降下でコンピュータが
正常にスタート出来なくなることが判明=>そのまま)
《総合評価》
この車はファミリー・カーとして、町乗りから遠出迄、大人しい
運転をする方にとっては非常に良く出来た車です。
・ うまく運転すれば10・15モード燃費の6~7割は出せるので
燃費はよいと言える。
・ そこそこ活発に走り、燃費は悪くない。
・ 7速CVTはよく出来ている。
・ 長時間運転でも腰や太ももにくる事はない。
・ 内装は軽く水拭きと乾拭きをしているだけだか、殆どヤレが
出ていない。
ただ、走りを楽しみたい人にとっては物足りないでしょう。 ま、
こういう方は元々これを選ぶことはないでしょうが。
私の場合は無い袖は振れず・・・もあり、これを選んだ訳ですが。
次もホンダ、FITを選ぶかというと疑問符ですが。 只、このクラス、
車種は結構あるのですが、デザイン・スペック・乗り味でこれならと
いうのが少ない・・・
FFはどうしても好きになれません。 学生時代ホンダ1300Sや
アウディ100に乗って、どうしようもない程のアンダーステアと
突然にくるタックイン、不安定なブレーキングを味わってからは
FF嫌いなり、 未だにこの印象を払拭出来る車に出会えずです。
FIT 1500Aを足として使い始めて5年が経過しましたので、
この車の印象を纏めてみたいと思います。 この間大きなトラブルも
なく済んでおり、今回の車検も処置しなければならない所はありません
でしたので、一般的な意味では良く出来た車と言ってよいでしょう。
埼玉で車に乗る様になって30年、この間コロナMKⅡハードトップ、
カムリ、ラルゴ、FITと乗り継ぎました。
1代前のラルゴ ツーリングは非常に気に入っており、15年間も
乗ってしまいました。 エンジンや足回りはまだまだ健在だったの
ですが、電気廻りの全面交換をしなければ火災が心配になり、また
大喰らいの為懐への負担も・・・で低燃費車への代替。
子供も大きくなり、家族揃ってという事もなくなり、私だけか妻と
二人連れでの使用がほとんどですので、4人乗れて燃費が良いものを
という事でFITを選びました。 私用では初めてのオートマです。
当時は息子の車も含め3台ありましたので、乗り換えたかった車は
大蔵省の却下を受けてしまい・・・
選定対象にしたのは、
・ トヨタ Vitz、ist
・ 日産 NOTE、TIIDA
・ ミツビシ COLT
・ ホンダ FIT
COLTは妻が乗っている為、同じのは駄目と言われ、トヨタの
2車種はデザイン、ボデーカラー、室内サイズで女族から駄目出し。
で、TIIDA/NOTE/FITから選定する事に。 日産は先代と
同じデーラーで扱っていましたので、価格的な面では優位だったの
ですが、TIIDAはシート、足回りの反応、NOTEはバッテリー
が上がるとドアが開けられない、足回りの反応等で除外。 FITに
落ち着く事になりました。
FITを選んだ理由は
・ CVT+パドルシフトで、マニュアル並みの運転が可能。
・ カタログ値の燃費が一番良い。
・ 試乗した1300のハンドリングが私の感覚に最も近かった。
・ 気に入ったボデー・カラーがある。
・ 1500ccがある。 1日で1000km以上の高速走行を
する事があるのでパワーの余裕がほしい。 只、1500の
試乗車がなく、チェック出来なかったのが心配な点でしたが。
《納車直後のドライブでの印象》
納車されて来た車を早速秩父迄走らせて見てガックリ。 エンジンの
ピックアップはワンテンポ遅れ、ハンドリングは路面のμがちょっと
低いと外に膨らむ、路面の川では簡単にアクアプレーンを起こす、
ブレーキは軽過ぎてすぐにABSが働き、ドキッとさせられる等・・・
1300の印象とは大きく異なり、あちゃ~でした。
秩父迄の道は車やタイヤの状態を確認する為に使って来たのですが、
正直な処、カムリよりも飛ばせなかったですね。 カムリはフロントが
柔で抑えが効かず、外にはらむだけでしたので分かりやすかったですが
これはどちらに行くか、今迄の経験では分からない・・・
1500を選んだのを少々悔いました。 1300との印象のずれは
重くなったエンジンとその性格によるものと感じました。
《5年間の印象のまとめ》
- ハンドリング
ハンドリングは工場装着のASPECでは期待するラインに乗って
くれません。 納得出来ずフロントキャンバー、トーをチェックして
貰いましたが、規定内・・・
カーブでは不安定なグリップでどこで滑るかが分からず、カーブへの
侵入ではラルゴより2割位低い速度で恐る恐る・・・
高速では路面のμによって強くアンダーが出る事があり、おっとっと
ということも。
この印象はタイヤをブリジストンのGR-9000に代えることで
大幅に改善しましたが、このタイヤと足回りのマッチングはよくない
様で満足出来るレベルには至っていません。
- 乗り心地
常時高速仕様のエア圧としているので、町乗りでの乗り心地を言う
のは酷かもしれませんが、余り良いとは言えないですね。 カーブに
よくあるラダー状の路面では後がポンポン跳ねて横に飛びます。
初代サニーのリア(リーフスプリング)の様な跳ね方をします。
ロールは少ない方ですが、速度とロールスピードの相関はちょっと
感覚とはずれていて、突然ロールする様な印象があります。
妻のコルトの方はロールは大きいですが、ゆったりとした印象で
ソフトなシートと相俟って一つ上の乗り心地です。 只、ロールが
大きいので飛ばす気にはなれませんが。
- エンジン
ホンダのVTECは可変バルブタイミングにしては吹け上がりが軽いと
聞いていましたが、下と切り替わり前後の吹き上がりが悪く、トルクも
・・・大いに期待はずれ 小気味よく走れない訳ではないのですが、
感覚が大分ずれていて・・・
1300の方が軽く廻っていたような・・・
高速でのエンジンノイズは音質は別として良い方です。
最近は大分躾けが効いて来た様で、オイルが新しい間は上下では軽く
廻る様になりました。 が、2300~3500回転の一番良く使う
加速域でトルクが抜け、回転の上がりが鈍く未だにイラッっと
させられます。 加速しようとしてシフトダウンした時に期待の
トルクが得られず、慌ててもう一段といったこともしばしば。
カタログ上のトルクカーブ以上に落ちている様に感じます。
コルトは1300ですが、ピックアップもよく良く回ります。 只
エンジンノイズはガサツなもので、大人な乗り心地とは合わない
音質です。
- CVT&パドル・シフト
CVTの出来はいいですね。 クラッチ・ワークの様にスムーズと
いう訳にはいきませんが、7段あるせいもあり、アップ・ダウン
共に充分に使えます。
この車のブレーキが気に入っていませんので、シフトダウンによる
エンジン・ブレーキを多用する様になっています。
パドル・シフトとマニュアル切替ボタンに関しては、ハンドルに
ついているのはどうか?です。 これだけ舵角を必要とするものでは
扱い辛く感じます。 ずっとマニュアルでしたので、フロアシフト・
シーケンシャルタイプの方がまだ使い易く感じます。
- ブレーキ
ABSの効き始め及びペダルの踏力には疑問がありますね。
軽く、且つABSの効き始めが早過ぎます。 ABSのせいでカーブの
入口で制動距離が延び、何度もドキッとさせられました。
このせいもあり、カーブへの侵入や停止でもエンジンブレーキを
多用する様になりました。 最初に壊れるのはCVTかも、です。
お陰でブレーキシュー、前回車検からフロントで 0.2mm、リアは
0.5mm しか減っていませんでした。
妻はFITのブレーキが気に入らない様で、運転を代わろうとは
言いません(^^)
私もコルトの方が安心してブレーキを踏め、スムーズに意図した
速度にコントロール出来ます。
- タイヤ
工場装備のYOKOHAMA ASPECはドライ/ウエット共に
プアで、特に高速では路面に注意を払っていないと思ったラインを
トレースしてくれず、おっとという感じです。
その代わり減りは確かに少なかったですね。 3年目の春に
26,000km でブリジストンのREGNO GR-9000に履き
替えましたが、5分山以上残っていましたし、片減りも今の
GR-9000程酷くありませんでした。
ASPECを装着している間は、高速走行では路面の状況でチョロ
チョロするのを押さえ込む為、厚めのドライビング・グローブを
していないと右上腕と肩が痛くなって痺れていました。
GR-9000に代えた処、直進性、ドライ/ウエット・クリップも
大幅に向上し、ASPECの様に簡単にアクアプレーニングを起こす
事もなくなり、ロードノイズも格段に減りました。 只、今度は
ロールスピードが上がり、特に右カーブではオーバーステア気味に
なりました。 頭を突っ込み、巻き込む感じというのでしょうか。
ノーズ・ヘビーが表に出てくるとう事でしょう。
このタイヤでは、ドライビング・グローブは必要なくなりました。
しかし、GR-9000はFIT 1500には向かない様で、
今度は片減りが酷く出てしまっています。 まだ 交換後 20,000km
ですが、外側はもうトレッド・パターンが無くなっています。
冬はスタッドレスに代えていますので、実質 15,000km 以下にも
かかわらずもう1シーズン乗れるがぎりぎりですから。
エンジンから遠い左前輪が一番減る様です。 右カーブで巻き込む
様な感じでロール・スピードが上がった様に感じたのがこれに現れて
います。 下の左右のタイヤ・ショルダーの写真を見て頂くと、
左のショルダー側がすこし内側で抉れた様に磨耗しているのが
お分かり頂けると思います。 サスが踏ん張れずにのめっている
事を示しています。
今回の車検で、もう一度キャンバー、トーを見て貰いましたが、
規定内・・・言外に運転のせいでしょうと言われた様な(^^;)
コーナーの侵入・脱出速度をもう少し落とせばこんな減り方は
しないのでしょうが、FFは怖くてFR時代よりは既に大分
大人しくしているのですがね~
次はもう少しサイドの剛性が高いタイヤを選ばねばならないと
言うことなのでしょう。
- 燃費
FIT 1500Aのカタログ燃費は20.50km/lになって
いますが、実用燃費はどうか。 燃費計の表示では、下の最良を
記録した際、田舎の峠道の下りで一瞬ですが30km/l越えを
しました。
以下、満タン法での燃費計量ですが
(1給油間隔)
・ 最良 25.8km/l 満タン間での最良値・昼間
(この間2回30分休憩の連続走行/一般道⇒山陽⇒名神)
(片道高速・一般道全工程平均)
・ 高速走行 19.2km/l 下関=>入間 1052km東名経由
(平日1名乗車 東名はトラックが多く平均90km/h位)
・ 高速走行 16.4km/l 入間=>下関 1081km中央経由
(盆帰省1名乗車) 大津=>神戸三田間深夜一般道
16.1km/l 下関=>入間 1031km中央経由
2名乗車 15.4km/l 入間=>下関 1031km中央経由
(2ヶ月間平均)
・ 近傍町乗り 12.8km/l
11.4km/l クーラーON
上記の高速走行は中央・東名は夜間走行、3~4度の休息と仮眠を
含め、13~15時間で着いていますので、平均100km/hを
超えているでしょう(^^;)>
何を見てなのかは分かりませんが、ホンダのメカニックと営業さんに
「いい燃費を出されてますね」、と言われていますが・・・自身は
それほどよい燃費だという感覚はありません。
決して大人しく運転しておらず、急加速もしますし、飛ばします。
只、出来るだけ早く巡航速度に乗せ、それ以後のアクセル・ワークは
出来るだけ少なく、エンジンブレーキによる燃料カットが働く様に
運転はしていますが。
発進時には3~4段迄マニュアルで加速して、オートに切り替えると
いった運転をしても余り燃費は落ちないようです。
前のラルゴは町乗りで 7.4~7.8、高速は6.2~9.8km/l 位でした
からFITは財布にはやさしい車であることは間違いないですね。
その前のカムリは1800cc/1tですが、燃費はマニュアルと
エンジン対策のせいで、FITより僅かに良かったですね。
高速中央経由 大人2名+子供3名で15.4~15.7km/l、
近傍町乗り 11.4~13.2km/l
只、この車は自分でエンジンにテフロン処理を加えキャブ調整をし、
スローを800から540に落としていました。 デーラー車検
整備では8.6km/l 位なので4割弱燃費を向上させていました。
同じ処置を高温になるターボや低粘度オイルを使う車に行うのは
ちょっと焼き付きが心配で、ラルゴ、FITには適用をパスして
いますので、同列では比較出来ませんが。
- その他造作等
・ シート
廉価な車ですから余り贅沢はいえませんが、2~3時間の連続運転
1日1000km以上の移動でも腰が痛くならないのはいいのですが
なんとなく狭く収まりが悪いですね。
妻も子供達もコルトのシートの方が長時間を含め、座り心地、車と
しての乗り心地も良いと評しています。
・ 運転席ドアアームレスト等
スイッチの隙間から冷たい風が流れ込み、手を置いていると冷える。
ドアの建て付けや溶接箇所の仕上げ等にチープさが見える。
・ 内張り
遮音材が入っていないのか、驟雨の際は結構ドラミングが大きいですし、
信号停止の時に天井に電線等の雨粒が落ちると吃驚させられる事が
あります。 目に入る部分は殆ど樹脂成型品なのでみっともない捲れや
剥げは出ていません。
明るいグレーのモールド品と茶系の内装ですが、経年ヤレは非常に軽く
綺麗なままです。
妻のコルトの方は樹脂表面かなんとなくささくれ立った様になっており
ヤレが目立ちますので、この辺りの出来は良いですね。
《5年間に発生した不具合点》
・ 新車の時から、ハンドブレーキが解除されないことがあったり、
車から降りると、ハンドブレーキ・ワイヤの取り回し辺りから
軋み音がしていました。 メカニックに見て貰ったが収まらず。
=>暫くして リコールが掛かり、ブレーキハンドル廻りが
交換され、その後は発生を見ず。
・ 屋根のリップモールが後端から30cm位の処で剥がれた
(3年目=クレーム対応)
・ 左右ドア・ミラーのステー部の塗装、正面方向同位置がほぼ
全面剥離(6年目=今年の夏の暑さにやられた?屋根なしなので)
・ バッテリーが駄目になった。(5年目=1サイズ上に交換)
通常であれば動くはずの電圧が出ているのに、エンジン
スタートでコンピュータが正常に起動出来なくなった。
(バッテリー交換で解消したが、一般のバッテリー電圧テスタ
が使用可とする電圧でも起動の電圧降下でコンピュータが
正常にスタート出来なくなることが判明=>そのまま)
《総合評価》
この車はファミリー・カーとして、町乗りから遠出迄、大人しい
運転をする方にとっては非常に良く出来た車です。
・ うまく運転すれば10・15モード燃費の6~7割は出せるので
燃費はよいと言える。
・ そこそこ活発に走り、燃費は悪くない。
・ 7速CVTはよく出来ている。
・ 長時間運転でも腰や太ももにくる事はない。
・ 内装は軽く水拭きと乾拭きをしているだけだか、殆どヤレが
出ていない。
ただ、走りを楽しみたい人にとっては物足りないでしょう。 ま、
こういう方は元々これを選ぶことはないでしょうが。
私の場合は無い袖は振れず・・・もあり、これを選んだ訳ですが。
次もホンダ、FITを選ぶかというと疑問符ですが。 只、このクラス、
車種は結構あるのですが、デザイン・スペック・乗り味でこれならと
いうのが少ない・・・
FFはどうしても好きになれません。 学生時代ホンダ1300Sや
アウディ100に乗って、どうしようもない程のアンダーステアと
突然にくるタックイン、不安定なブレーキングを味わってからは
FF嫌いなり、 未だにこの印象を払拭出来る車に出会えずです。