SSブログ

BGM: ラローチャ・プレイズ・グラナドス [睡夢庵のBGM]

【BGM: ラローチャ / ラローチャ・プレイズ・グラナドス 】

今日はアリシア・デ・ラローチャのピアノでグラナドスの曲を。
《ラローチャ・プレイズ・グラナドス》
これはラローチャのグラナドスの名演と言われるもので、1994年に録音されたまま2003年迄未発売だったもの。 「スケッチ集」と「若き日の物語」は彼女にとってもこれが初録音だそうです。 ラローチャの師フランク・マーシャルはグラナドスの高弟であり、グラナドス演奏の正統は、このマーシャルを通じてラローチャの中に脈々と受け継がれていると考えられます。 ラローチャは現在マーシャル音楽院(元グラナドス音楽院)院長であり、同音楽院創立100年を記念して出版されたグラナドスのピアノ作品全集の監修も行っており、グラナドスのピアノ音楽には精通していますので、グラナドスの解釈については彼女を凌ぐものはない?でしょう。 それにスペインの風土に育った人ですしね。

『アリシア・デ・ラローチャ』(Alicia de Larrocha, 1923/05/23-2009/09/25没)、20世紀を代表するピアニストの一人に上げられるスペインの女流ピアニスト。 彼女のピアニストとしての活動は6歳にソロ・リサイタルを開いた事に始まり、11歳の時にはマドリード交響楽団と共演、モーツァルトのピアノ協奏曲 第26番 ニ長調「戴冠式」K.537 を弾いている。 マーシャル音楽院でフランク・マーシャルに師事、リカルド・ラモーテ・デ・グリニョンの元で音楽理論を学ぶ。 プロとしての活動は1940年に開始したが、1947年迄ヨーロッパを含む国際的な演奏活動は行っていない。 1953年英国での最初の公演において、モンサルバーチェの「小協奏曲」を初演している。 1955年ロサンジェルスでアメリカでの初公演を行うが、これを皮切りに国際的に講演活動を開始する。 加えて1959年からはマーシャル音楽院の運営を引き受けている。

彼女の最も大きな貢献は19~20世紀のスペイン、そしてカタロニア地方の音楽をそのピアノを通して世界に紹介した事にある。 アルベニス、グラナドス、ファリャ、モンポウ及びモンサルバーチェ等スペインの作曲家達の彼女の演奏と解釈は音色・情感共に最良のものと評される。 彼女の残された録音はモーツァルトとフランス印象派の曲が多いが、その1つの理由に彼女の手が小さく8度しか届かなかった事があると言われる。 その小さな手で80歳迄現役で活動を続けた。
  aliciadelarrocha_granados.jpg
発売日: 2003/08/20
BMG JAPAN
CD-No.: BVCC-34065
組曲「ロマンティックな情景」(Escenas romanticas) H.57
01. 第1曲 Mazuruka/マズルカ - Poco lento con adandono
02. 第2曲 Berceus/子守歌 - Lento
03. 第3曲 (無題) - Lento con extasis
04. 第4曲 Allegretto/アレグレット- Allegretto
05. 第5曲 Allegro appassionato/アレグロ・アッパショナート
      - Allegro appassionato
06. 第6曲 Epilogo/エピローグ
      - Andantino spianato con exaltacion poetica

スケッチ集(Bocetos) H.16
01. 第1曲 Despertar del cazador
02. 第2曲 El hada y el nino
03. 第3曲 Vals muy lento
04. 第4曲 La campana de la tarde

若き日の物語(Cuentos de la juventud) op.1 H.39
01. 第1曲 Dedicatoria/献呈
02. 第2曲 La mendiga/物乞い女
03. 第3曲 Cancion de mayo/5月の歌
04. 第4曲 Cuento viejo/昔語り
05. 第5曲 Viniendo de la fuente/泉からの帰り道
06. 第6曲 (無題) - Lento con ternura
07. 第7曲 Recuerdos de la infancia/幼い日の想い出
08. 第8曲 El fantasma/亡霊
09. 第9曲 La huerfana/みなしご
10. 第10曲 Marcha/行進曲

録音: 1994/03, Newyork



共通テーマ:日記・雑感