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電脳環境: 自室の音響特性測定 [睡夢庵の電脳環境]

【自室の音響特性測定】

自室のオーディオ環境は完全にPC中心にシフトしてしまいました。 スピーカーも一番小型のBOSE。 もう1台のプリメインでは寂しい音だったこれが TA-3200F だと結構いい音で鳴ってくれます。
プレーヤー出力も SE-U33GX に直に入れており、レコード再生は SE-U33GX がプリ代わり、それ以外はPC上の「Winamp」がプリ代わりです。 TA-3200F は既に35年を経過したものですが、強力な電源部に支えられた音は未だに健在。

部屋は6畳間にオーディオ・ボード、ワイヤーラックにパソコン4台、HDDユニット6台、液晶ディスプレイ*2、A3スキャナー、A4スキャナ*2、机・椅子・本棚を押し込んでいますので、とてもオーディオ環境とは言い難い状況なのですが(^^;)> ま、お遊びです(^^)

《機 材》
マイク    : SONY Electret Condenser Microphone ECM-270
         周波数特性 - 40-16,000Hz
         指向特性  - 単一指向性
         出力レベル - -72dB
       mic_chara.png
録音用PC  : SigmaTel High Definition Audio CODEC
再生用PC  : ONKYO SE-U33GX Audio
AMP    : SONY TA-3200F
スピーカー  : BOSE 101MM
         周波数特性 - 70~17,000Hz
         45W rms/150W peak
《ソフト》
-再生側-
波形出力   : フリーウェア efu製 WaveGen
-評価側-
スペアナ   : フリーウェア efu製 WaveSpectra
 URL: http://www.ne.jp/asahi/fa/efu/

《機器接続》

┏━━━━━┓ ┏━━━━━┓
┃再生用PC┣━┫U33GX┃
┗━━━━━┛ ┗━━┳━━┛
     USB接続 ┃
        ┏━━┻━━┓
        ┃3200F┃ Volume 0時
        ┗━━┳━━┛
   ┏━━━━━━━┻━━━━━━━┓
┏━━┻━━┓         ┏━━┻━━┓
┃101MM┃         ┃101MM┃
┗━━━━━┛    ┳    ┗━━━━━┛
           ┃    スピーカー間隔 100cm
          150cm    約36°
           ┃
         ┏━┻━┓
         ┃マイク┃モノラル
         ┗━┳━┛
           ┃
        ┏━━┻━━┓
        ┃録音用PC┃
        ┗━━━━━┛

概略の処が見えれば良しですので、傍迷惑にならない再生レベルで測定しています。 マイクの位置はPC操作用の机の椅子の後ろにしています。 左90°にスピーカーを置いており、音楽をじっくり聴く時は椅子を回して・・・(^^)>

whitenoise.png
【図-1 White Noise再生】
ホワイト・ノイズは全帯域同レベルの出力ですので、入力から出力迄を合わせた特性が見えます。

赤:ピーク・ホールド波形=各周波数の最大値
緑:出力を止めた時の波形=部屋の暗ノイズ
ORG-whitenoise.png
【図-2 White Noise の原型】
上は White Noise をWAVEファイルにしたものを再生したものです。 システムの総てが原音を忠実に再生出来ればこれと同じ波形になるはずですが、そうは問屋が卸しません。 狭い部屋の中に物がごちゃごちゃありますので、部屋の反射も一定ではなく妙な定在波が出ているかも・・・
只、蒲鉾が連なった様になっているのが気になる処。 部屋の隅に廻り込む部分を作っているので致し方なしか。
スピーカーはシングルですので、クロス・オーバーのディップがありませんので、聴き疲れはしないですね。 これで見ると8kHz辺りからだら下がりの様です。
sweep.png
【図-3 サイン波スイープ再生=10Hz~20kHz 】
上図は 10Hz~20kHz のサイン波を10秒でスイープしたものです。 この間各周波数のレベルをピークホールドで繋いだ波形です。 これが自室の単純音に対する音響特性という事になるでしょうか。
org_sweep.png
【図-4 サイン波スイープ波形の原型】
上図は 10Hz~20kHz のサイン波を10秒でスイープしたものをファイル化し、再生したものです。 これはPCの中だけで生成されていますので、この差が中間に入るハードウェアと部屋の影響という事になります。 部屋の暗ノイズの波形から録音側はほぼフラットと言って良いでしょう。 また、TA-3200F の周波数特性は TEST側で 5Hz~200kHz +0,-2dB Normal側(通常使用時)では30Hz以下を6dB/octでカットするというものですから、多分老いたりと言えど 20Hz~20kHzはフラットといって良いでしょう。 という事は、「原音との波形差の原因は一にスピーカーと部屋の状態にあり」、と言う事です。
Ashkenazy_karei.png
【図-5 Ashkenazyの「華麗なる大円舞曲」のピークホールド波形】
上段は Wave化したファイルをそのまま再生したもの
下段は マイクを通して録音したもの。
大分Volumeをあげ、距離を詰めたのですがゲインが稼げませんでした。 ほぼ近似といってもいいのではと勝手に納得しています(^^)

スイープの音は家族皆をちょっと吃驚させたみたい・・・サイレンにしてはおかしいし、なにか機械が壊れたかと思った様です。


音響特性の自動測定及びその補正を行うソフトがないものかと探してみた所、1つ見付かりました。 Web上での評価も高い様でしたので早速トライ・・・

ソフト名称: Frieve Audio M-Class
タイプ  : シェアウェア(試用は可能)
URL    : http://www.frieve.com/frieveaudio/

音出しをしようとして、はたっ・・・同じPC上でマイクとスピーカーを接続せねばならない・・・ま、当然なのですが、これが現在の環境では出来ない事に気付き・・・
SE-U33GX は REC/LINE がスイッチ切り替えで片方しか使えないので、マイク側を内蔵の“RealTek HD Audio CODEC”に切り替えたら、まったくゲインが稼げない・・・で、イン/アウト双方を“RealTek”にしたら、これが話にならない位音が悪い。 もう1台のPCの“Sigmatel"でと思わないでもありませんでしたが、今のマイクでは駄目でしょうから、計測は諦めました。

このソフト、確かにデジタル補正を掛けるという観点からは非常に機能が豊富でよいのかもしれません。 しかしながら、通常の再生用プレーヤーとしての洗練度ではお粗末。 イコライザーをカットし、プレイリストを殺してエクスプローラのダブルクリックで再生している、わたしの様に気の短い人間には向いていません(^^) 録音状態の確認用にはお薦めかも。 これならばフリーの“Frieve Audio”で良いですから。

《良い点》
・ スペクトラム・アナライザの反応は確かに早い。
  ピークホールドにピアノのペダル操作が表れてる?
・ MP3/Ziped MP3の直接再生で、スペアナ表示が出来る。
・ 24bit/96kHz以上への対応が可能
・ SE-U33GX 経由での音は結構良い。

《期待外れだった点》 これは設定方法に気付かなかっただけかもしれませんが。
・ スペアナのピークホールドにホールドロック(Max表示)機能がないみたい。
・ プレーヤーとスペアナを同時表示で使う場合、フルHDでも画面が小さい。
  ファイル・ブラウザ廻りが整理されていない、また反応が鈍い。
・ iPod等や他のプレーヤーで再生可能なZipedMP3を誤認、再生出来ないものが
  結構存在する。

Web上にはハードを変えるより音質向上効果が大きいという評価もある様です。

ZipedMP3 : 複数のMP3ファイル、例えばアルバムの各トラックを
      一つのファイルにまとめ、順に再生可能とする等に
      使います。 これはZip圧縮の内、コンテナ作成機能
      だけを使っており、圧縮は行いません。


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