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BGM: ギレリス / チャイコフスキー ピアノ協奏曲全集 [睡夢庵のBGM]

【BGM: ギレリス / チャイコフスキー ピアノ協奏曲全集 】

今日はエミール・ギレリス/ロリン・マゼールのチャイコフスキー 《ピアノ協奏曲全集》。
チャイコフスキーのピアノ・コンチェルトでは#1が良く取り上げられます。 手持ちにはリヒテル/カラヤン、アルゲリッチ/コンドラシン、アルゲリッチ/デュトワがありますが、他はCDのせいか曲を選んで聴くとなるとやはりLPから落としたこれを聴いてしまいます。 芳醇で粒立ちが良く、すっきりした立ち上がり、そして高域も煌めき共に柔らかく音が広がります。

エミール・ギレリス(Emil Grigoryevichi Gilels:1916/10/19-1985/10/14没)、ロシア・ソビエト連邦のピアニスト。 20世紀を代表するピアニストの一人で、ソ連政府から西側で自由に演奏活動することを許された最初の芸術家。 ウクライナ・オデッサ生まれ。 両親共に音楽家の家に生まれ、6歳からピアノをはじめ、1929年13歳でデビュー。 1930年にオデッサ音楽院に入学、1933年17歳でゼンソ連ピアノコンクールに優勝する。 1938年22歳の時、イザイ国際コンクールに優勝する。 1947年からヨーロッパを中心に演奏活動を開始、1952年からはモスクワ音楽院で後進の指導に当たる。

ロリン・マゼール(Lorin Maazel:1930/03/06生)、フランス・パリ近郊のヌイイ=シュル=セーヌの生まれ。 アメリカの指揮者・ヴァイオリニスト・作曲家。 ユダヤ系ロシア人の父とハンガリーとロシアのハーフである母という家庭に生まれる。 生後ほどなくしてアメリカに移住し、5歳頃からヴァイオリンを、7歳からは指揮の勉強を始めるがすぐにその天才振りを現し、9歳でレオポルド・ストコフスキーの招きでフィラデルフィア管弦楽団を指揮し、指揮者デビューを飾っている。 11歳の時にはアルトゥーロ・トスカニーニに認められ、NBC交響楽団の夏季コンサートを指揮するなど、10代半ばで米国の殆どの主要オーケストラを指揮している。 1965年にはベルリン・ドイツ・オペラとベルリン放送交響楽団の音楽監督に就任、1972年にはクリーブランド管弦楽団の音楽監督、1982年にはウィーン国立歌劇場の総監督に就任すると言った順調な指揮者人生を送るが、1984年にウィーン国立歌劇場総監督を解任されてからは、カラヤン辞任後のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を逃すなど一時期不遇を託つ。 これ以降暫くは古巣のピッツバーグ交響楽団とバイエルン放送交響楽団の音楽監督を務めている。 2002年にはニューヨーク・フィルハーモニックの音楽監督に就任する。
  gilels_tchaikovsky.jpg
発売 : ?
EMI・Angel/東芝EMI
LP-No. EAA-80183/4
チャイコフスキー ピアノ協奏曲全集

- EAA-80183 Side 1 -
ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 作品23
01. 第1楽章 Allegro non troppo e molto maestoso
       - Allegro con spirito
02. 第2楽章 Andantino semplice-Prestissimo
       -Tempo I

- EAA-80183 Side 2 -
01. 第3楽章 Allegro con fuoco

ピアノ協奏曲 第3番 変ホ長調 作品75

- EAA-80184 Side 1 -
ピアノ協奏曲 第2番 ト長調 作品44
01. 第1楽章 Allegro brillante

- EAA-80184 Side 2 -
01. 第2楽章 Andante non troppo
02. 第3楽章 Allegro con fuoco

ピアノ: エミール・ギレリス
指 揮: ロリン・マゼール
     ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
録 音: 1972/10/11-17
場 所: Abbey Road Studio

同じMP3化したファイルですが、聴感上のDレンジもスピード感も何故かLPから落とした方が音も好みに合い聴き疲れもありません。 80年代に入ってクラシックも殆どがCDでリリースされる様になりますが、CDの音はどうしても好きになれず、摘み食い的に購入してみるのですがやはり受け付けず・・・2004年からLPのMP3化を始めましたが、192k/b・44KHzでほぼソースのLPと差を感じなくなるのに・・・
そこで26ms位の分解能しかありませんが、アナログ・プロットしてくれるソフトがありましたので、これとアルゲリッチ/コンドラシンを見比べて見ました。 その結果、何れも見た目のレンジは40dB+なのですがCDはピークが抑えられている様で本来打鍵で出るはずのスパイクの様なピークが殆ど出ませんし、小節内のレンジ変化も2/3位しかありません。 確かにピークメータ側でのDレンジはどちらも殆ど変わらないのですが何故か・・・音が痩せている?(倍音が消えている?)
同じ比較をラフマニノフの2番の出だし部の方が分かり易いので、オロスコとリヒテルで見てみましたが、リヒテルのCDはDレンジが広くピークメータ側でみる限りでは5~60dBある様なのですが、ピークは-6dBに設定されている状態でした。 LPでは50dBあるかなしか、ただ出だしの単音部分はLPでは綺麗な減衰を見せる鋸型が続きますが、CDではピークが細く凸凹がみえます。 聴こえ方からしてもCDの方が暗騒音のレベルが低いのですが、レベルゲージの見た目では聴こえ方ほどレベル差がありません。 録音のない無音部では波形が消えますので、聴感上のDレンジを稼ぐ為にレベル圧縮しているのではないかと疑いたくもなります。
LPからのMP3化にあったてはビークが+3dB位になる様に設定して録音しています。 すこし歪むかもしれませんが、この方がトータルのDレンジが広くなりますので、微弱音部もヒスに埋もれずに済みます。 ピークの差が10dB近くある訳ですから、同一再生ゲインであれば私のファイルの方がよりダイナミックに大きく再生されますが。 「これが波形に表れているだけよ」と言われるかもしれませんが、聴感上違うのです(^^;) そうそうCDからはMusicmatchのJukebox で落としていますが、元と聴き比べて差はありません。
以下はこの部分の演奏波形、上がリヒテル、下がオロスコ。
Rachmaninoff2.jpg


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