注文住宅ハウスメーカーの選定 [終の棲家]
【注文住宅ハウスメーカーの選定】
① すでにリタイアしている為、ローンは組めず、予算の制限が大きい事。
② 子供達が未だ独立していないこともあり、間数を必要とすること。
以上から、坪単価50万以下で考えられるメーカーを選択せざるを得ない事から、以下の3メーカーを選択して見積りを依頼することにしました。
他にも何社かありますが、建築中の家の状態やモデルルームの臭気等で除外したりで・・・
《メーカー比較》
《その他の検討点》
- 屋根材
見てくれ及び経年劣化とメンテナンスを考えると、タマホームの陶瓦
仕様は非常に魅力的ですが、次の点からは採用を躊躇します。
関東は地震多発地帯ですし、最近は竜巻騒動も色々な処で起きていますし
将来的には台風も大型化すると言われていますので・・・
① 重量: コロニアルの坪63kgに対し、140~160kgある為
屋根上重量が非常に大きくなる。(重心が上がる)
② 耐風性:一枚毎に隣との嵌合と2本程度の釘で支える位
最近の竜巻にあった際のTV報道の画像をみると、瓦が
飛ばされているケースが非常に多い。
コロニアルでは殆ど見受けない。
SXLのVit仕様で瓦を使うには補強が要るというレベルの重量です。
出来るだけ屋根上加重を減らしたいので、軽量屋根材を調べてみたの
ですが、下地にコストが掛かる様で、+100万以上のコストアップに
なるとの事で、これは諦めざるを得ず。 リフォーム材として出ている
ものだけにこの見積りはちょっと首を傾げるところですが。
コロニアルの実売価格と定価の乖離が大きい事と作業が簡単なのも事実。
軽量屋根材の例としてTOSTEMのTルーフで、23kg/坪ですので、
瓦に比べると約1/5に出来るので、大幅に重心が下がりますから耐震性の
向上が期待出来るのですが・・・
《タマホーム》
用意されるプラン通り若しくはタマホームの設計仕様の範囲で建てられる方にとっては、多くのメリットがあります。 それは標準仕様で装備される建具等が他社よりもランクが上の物が付いていることですね。 スケールメリットが活かされています。
又、メーター仕様ですので、同じ6畳でも実質7.2畳に相当し、部屋や廊下の幅が広くなりますので、屋内で車椅子等の使用を念頭に置くと、高齢化対応でもメリットがあります。 只、間数を多く求めるとその分坪数が増えてしまい、土地を喰ってしまったり、将来の保険、税金等の負荷が大きくなってしまいます。
只、ちょっとした建具の変更や収納の追加も全てオプションとして積算されますので、フルに注文住宅の感覚で変更していくと、想いの他コストが嵩むでしょう。 それにベランダ、ポーチ類も一般的な延床面積比何%迄は坪単価に含むという形ではなく、施工面積という名目で組み込まれますので、その点も含んでおかねばなりません。
長期優良住宅の認証や熱交換型の換気システムが要るという方にとっては、これを廉価な中で標準装備していますので、これもメリットですね。
又、建築を急がれる方は、ミサワなどと同じ様に、着工後2.5ヶ月で引渡しになっていますので、これも借家住まいの方等にはメリットです。
タマホームでは、契約後の最終的な図面を起こす迄設計は関わらず、担当営業が自社のシステムを使って、デザイン・積算をします。 注文住宅という感覚でいると後での設計変更で予算がずれ込んでしまう可能性が大きく、これがネット上での評判に関わっているのではないでしょうか。
経営的な信用度については個人的には一番低いかもしれませんね。 なにせ設立からやっと10年であること、あまりに急速に拡大し過ぎていると見えること、自己資本と比較した場合、余りに運転に必要な資金が大き過ぎることなど・・・もし、伸びが止まった時が怖い。 また、10年目に入りますので、保証上の問題が出てくると・・・
一人当たりの売上ではトップ、他社の殆どがマイナス成長の中で、一人勝ちの様な数字ではありますが。
《SXL》
このメーカーは小堀住建時代からその独特のデザイン等で興味を持っていたところです。 経営的に見た場合、現在野村系の支援の下で、縮小再建の途上にあるといってよいでしょう。
それにしても、その縮小の状況は2003年の3780棟から2008年の1929棟というものですから、これはちょっと心配ですね。
只、社員1名当たりの売上高は5000万弱ありますから、まあ、ぎりぎりといったところなのでしょうか。
ここも連結ですので、建築で利益が出ているかは疑問が残りますね。
ここは最廉価仕様のVitでなんとか坪単価50万に収まるかといったところです。 ですから、外壁材・建具類の選択肢は少なく、もっとも
シンプルな形で我慢しなければならないでしょう。
ここを加えたのは
① 主要構造材は9cmと他よりも細いが、木質接着パネルを使い、面で
剛性を保たせていること。 最も地震、風害に強いと思われる。
② 木質接着パネルに横桟を入れ、ファイアストップと地震耐性を
高めている。 省令準耐火構造なので、火災保険が安くなる。
③ 壁内換気システムを装備していること。
ここは、ショールームにいる営業は、単に顧客との繋ぎの役しか行ってはならない様です。 プロセスがマニュアル化されているようで、見積り段階でデザイナーが出て来ます。 その意味では、最も顧客の意見・希望を汲み取った、配置・デザインを期待することが出来ます。 ただ、この良さを顧客が理解してくれるかはちょっと疑問ですね。
《開成コーポレーション》
開成コーポレーションについては着工件数は公表されていない?ので分かりませんが、毎月の工事進捗件数が100軒+位の様ですので、年間1200棟位は手掛けている様です。
社員1名当りの売上はそこそこで無理はしていないようですので、この3社の中では最も堅実だと思われます。
又、地場企業ですので、ショールームの担当者も近くに持ち家を持っている人が多く、将来的にも末永く付き合って行ける可能性が高いですね。 これでは、信用第一にせざるを得ずでしょうから。
建物の仕様に関しては、木造軸組みとしては、長期優良住宅相当の押えるべき処は押えたものですが、抜きん出た処はありません。 唯一、外壁断熱・遮音材がグラスウールではなく、セルロースファイバーを使用している処が他と異なる点ですね。 この遮音性能は他を圧するようです。
予算に合う「彩美」というプラン、使用されるドアや窓、キッチン、風呂等の建材は多分ブランド的に1ランク下で付加されるオプションも少なそう・・・
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この坪単価レベルで、玄関扉/キッチン/バス等の設置機材に注目するならば、富士住建かもしれません。 YKKAP/Micado/YAMAHA等一級ブランドの中位モデルを標準としている様ですし、1Fのガラスには防犯/Low-eガラス・電動シャッター、エアコン・照明・カーテンも標準装備、床暖房も・・・と装備品は優れています。
瓦も標準ですので、タマホームよりも豪奢かもしれません。
ただ、差額を積算すると、その年間建築棟数で考えると躯体側にコストが掛けられないのではですね。 長期優良住宅相当とはいうものの・・・
① すでにリタイアしている為、ローンは組めず、予算の制限が大きい事。
② 子供達が未だ独立していないこともあり、間数を必要とすること。
以上から、坪単価50万以下で考えられるメーカーを選択せざるを得ない事から、以下の3メーカーを選択して見積りを依頼することにしました。
他にも何社かありますが、建築中の家の状態やモデルルームの臭気等で除外したりで・・・
《メーカー比較》
ホーム ビルダー | タマホーム | 開成 コーポレーション | SXL |
資本金 | 7億7350万/未上場 | 2億4200万/未上場 | 79億6809万/東証一部 |
経営状況 | 938億/1533億/1785億 | 68億/70億/70億 | //536億 |
社員数 | 3542名/5040万 | 152名/4618万 | 1089名/4943万 |
設立年次 | 平成10年6月3日 | 昭和47年8月1日 | 昭和26年6月14日 |
年間着工件数 | 11591棟 | 不明 | 3870/2190/1929棟 |
支払い条件 | |||
契約時 | 10% | 10% 10% | 10% |
着工時 | 30% | 20% 又は | 30% |
上棟時 | 30% | 20% 20% | 30% |
引渡し時 | 30% | 50% 70% | 30% |
支払いに関しては、開成以外は躯体着工前に7割の払い込みをしなければなりません。 殆どはこの条件の様ですが、上棟時点で3割以上の支払いをしていると、倒産した場合 に対する保険が掛けられなかったと思います。 必須というところはある意味自転車操業と思ってもいいのではないかな?です。 | |||
建築期間 | 最短2.5ヶ月 | 最短3.5ヶ月 | 4ヶ月 |
瑕疵担保 | |||
地盤 | ジャパンホームシールド | トラバース | コングロエンジニアリング |
シロアリ | 城東テクノ | 前田シロアリ | 前田シロアリ |
躯体基礎 | 鉄筋入りベタ基礎 | < | < |
躯体固定 | 歯付きナット | < | < |
基礎パッキン | 樹脂ラダー型全周 | < | < |
工法 | 木造軸組み | 木造軸組み | 木造(ストレストスキンパネル) |
空間 | m/バリアフリー | 尺/バリアフリー | 尺/バリアフリー |
柱 | 4寸(12cm) | 4寸(12cm) | 9cm |
階高さ | 2500mm | 2400mm | < |
屋根 | |||
断熱材 | 155mmグラスウール | 160mmセルロースファイバアー | 175mmロックウール |
屋根材 | 陶瓦 | コロニアル | コロニアル |
壁 | |||
耐力方式 | 耐力面材/筋交い | 耐力面材/筋交い | 木質接着パネル+横桟 |
断熱材 | 90mmグラスウール | 90mmセルロースファイバー充填 | 75mmロックウール |
結露対策 | 外壁通気工法 | 外壁通気工法 | 外壁+壁内通気工法 |
床 | |||
床材 | 4寸ヒノキ | 4寸ヒノキ | 9cmシロアリ防除処理材 |
断熱材 | 65mmカネライト | 40mmサニーライト | 63mmビーズ法ポリスチレン |
ガラス | 全窓 Low-e複層 | 全窓 複層 | 全窓 複層 |
サッシ | 内部樹脂(木目) | 内部樹脂 | 内部樹脂 |
電化 | オール電化 | オール電化 | オール電化 |
換気方式 | 24H/1/2F独立熱交換 | 各室個別換気 | 24H/1/2F独立熱交換 |
冷暖房方式 | 集中 | 各室個別 | 各室個別 |
浴室換気 | 換気暖房乾燥機付 | 選択メーカーによる | 選択メーカーによる |
浴槽断熱 | 保温性能保証付き | 選択メーカーによる | 選択メーカーによる |
エコキュート | 含む | 含む | 含む |
坪単価(公称?) | 25.8万 | ~50万 | ~55万 |
《その他の検討点》
- 屋根材
見てくれ及び経年劣化とメンテナンスを考えると、タマホームの陶瓦
仕様は非常に魅力的ですが、次の点からは採用を躊躇します。
関東は地震多発地帯ですし、最近は竜巻騒動も色々な処で起きていますし
将来的には台風も大型化すると言われていますので・・・
① 重量: コロニアルの坪63kgに対し、140~160kgある為
屋根上重量が非常に大きくなる。(重心が上がる)
② 耐風性:一枚毎に隣との嵌合と2本程度の釘で支える位
最近の竜巻にあった際のTV報道の画像をみると、瓦が
飛ばされているケースが非常に多い。
コロニアルでは殆ど見受けない。
SXLのVit仕様で瓦を使うには補強が要るというレベルの重量です。
出来るだけ屋根上加重を減らしたいので、軽量屋根材を調べてみたの
ですが、下地にコストが掛かる様で、+100万以上のコストアップに
なるとの事で、これは諦めざるを得ず。 リフォーム材として出ている
ものだけにこの見積りはちょっと首を傾げるところですが。
コロニアルの実売価格と定価の乖離が大きい事と作業が簡単なのも事実。
軽量屋根材の例としてTOSTEMのTルーフで、23kg/坪ですので、
瓦に比べると約1/5に出来るので、大幅に重心が下がりますから耐震性の
向上が期待出来るのですが・・・
《タマホーム》
用意されるプラン通り若しくはタマホームの設計仕様の範囲で建てられる方にとっては、多くのメリットがあります。 それは標準仕様で装備される建具等が他社よりもランクが上の物が付いていることですね。 スケールメリットが活かされています。
又、メーター仕様ですので、同じ6畳でも実質7.2畳に相当し、部屋や廊下の幅が広くなりますので、屋内で車椅子等の使用を念頭に置くと、高齢化対応でもメリットがあります。 只、間数を多く求めるとその分坪数が増えてしまい、土地を喰ってしまったり、将来の保険、税金等の負荷が大きくなってしまいます。
只、ちょっとした建具の変更や収納の追加も全てオプションとして積算されますので、フルに注文住宅の感覚で変更していくと、想いの他コストが嵩むでしょう。 それにベランダ、ポーチ類も一般的な延床面積比何%迄は坪単価に含むという形ではなく、施工面積という名目で組み込まれますので、その点も含んでおかねばなりません。
長期優良住宅の認証や熱交換型の換気システムが要るという方にとっては、これを廉価な中で標準装備していますので、これもメリットですね。
又、建築を急がれる方は、ミサワなどと同じ様に、着工後2.5ヶ月で引渡しになっていますので、これも借家住まいの方等にはメリットです。
タマホームでは、契約後の最終的な図面を起こす迄設計は関わらず、担当営業が自社のシステムを使って、デザイン・積算をします。 注文住宅という感覚でいると後での設計変更で予算がずれ込んでしまう可能性が大きく、これがネット上での評判に関わっているのではないでしょうか。
経営的な信用度については個人的には一番低いかもしれませんね。 なにせ設立からやっと10年であること、あまりに急速に拡大し過ぎていると見えること、自己資本と比較した場合、余りに運転に必要な資金が大き過ぎることなど・・・もし、伸びが止まった時が怖い。 また、10年目に入りますので、保証上の問題が出てくると・・・
一人当たりの売上ではトップ、他社の殆どがマイナス成長の中で、一人勝ちの様な数字ではありますが。
《SXL》
このメーカーは小堀住建時代からその独特のデザイン等で興味を持っていたところです。 経営的に見た場合、現在野村系の支援の下で、縮小再建の途上にあるといってよいでしょう。
それにしても、その縮小の状況は2003年の3780棟から2008年の1929棟というものですから、これはちょっと心配ですね。
只、社員1名当たりの売上高は5000万弱ありますから、まあ、ぎりぎりといったところなのでしょうか。
ここも連結ですので、建築で利益が出ているかは疑問が残りますね。
ここは最廉価仕様のVitでなんとか坪単価50万に収まるかといったところです。 ですから、外壁材・建具類の選択肢は少なく、もっとも
シンプルな形で我慢しなければならないでしょう。
ここを加えたのは
① 主要構造材は9cmと他よりも細いが、木質接着パネルを使い、面で
剛性を保たせていること。 最も地震、風害に強いと思われる。
② 木質接着パネルに横桟を入れ、ファイアストップと地震耐性を
高めている。 省令準耐火構造なので、火災保険が安くなる。
③ 壁内換気システムを装備していること。
ここは、ショールームにいる営業は、単に顧客との繋ぎの役しか行ってはならない様です。 プロセスがマニュアル化されているようで、見積り段階でデザイナーが出て来ます。 その意味では、最も顧客の意見・希望を汲み取った、配置・デザインを期待することが出来ます。 ただ、この良さを顧客が理解してくれるかはちょっと疑問ですね。
《開成コーポレーション》
開成コーポレーションについては着工件数は公表されていない?ので分かりませんが、毎月の工事進捗件数が100軒+位の様ですので、年間1200棟位は手掛けている様です。
社員1名当りの売上はそこそこで無理はしていないようですので、この3社の中では最も堅実だと思われます。
又、地場企業ですので、ショールームの担当者も近くに持ち家を持っている人が多く、将来的にも末永く付き合って行ける可能性が高いですね。 これでは、信用第一にせざるを得ずでしょうから。
建物の仕様に関しては、木造軸組みとしては、長期優良住宅相当の押えるべき処は押えたものですが、抜きん出た処はありません。 唯一、外壁断熱・遮音材がグラスウールではなく、セルロースファイバーを使用している処が他と異なる点ですね。 この遮音性能は他を圧するようです。
予算に合う「彩美」というプラン、使用されるドアや窓、キッチン、風呂等の建材は多分ブランド的に1ランク下で付加されるオプションも少なそう・・・
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この坪単価レベルで、玄関扉/キッチン/バス等の設置機材に注目するならば、富士住建かもしれません。 YKKAP/Micado/YAMAHA等一級ブランドの中位モデルを標準としている様ですし、1Fのガラスには防犯/Low-eガラス・電動シャッター、エアコン・照明・カーテンも標準装備、床暖房も・・・と装備品は優れています。
瓦も標準ですので、タマホームよりも豪奢かもしれません。
ただ、差額を積算すると、その年間建築棟数で考えると躯体側にコストが掛けられないのではですね。 長期優良住宅相当とはいうものの・・・