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セルロース・ファイバーの断熱効果 [終の棲家]

【セルロース・ファイバーの断熱効果】

我“終の棲家”は埼玉県の地場ホーム・ビルダー「開成コーポレーション」に建てて貰ったものです。
懐の余裕がありませんので、当時の開成サンの「彩美」という標準的なタイプで建てました。
このモデル/開成さんを選んだ理由は

1. 建築総コスト   最終的な坪単価が50万未満で済む
2. 担当営業さん   地場なので移動もなく、長期に亘ってお付き合い可能
           非常に印象も良く、施主目線で社内交渉をして貰えた
3. 換気方式     各室独立換気=>天井裏にダクトが入らない
4. 外壁材      サイディングの選択肢が広い
5. 外郭断熱材    セルロース・ファイバーが標準になっている
6. 建物什器類    全て天然素材ではないが、一般の標準レベルにある
7. 基礎       べた(スラブ一体型)基礎 外周4隅には埋め込み
           ポールダウンアンカーが入り、アンカーボルト数も
           一部大手に勝る強度を持つ構造である。

といったところです。

セルロース・ファイバーもグラス・ウールも熱伝導率そのものはそれほど変わりませんが、営業さんも工務の方もセルロース・ファイバーで建てたお客さんの処はやはり暖かいという実感を持っておられる様です。 差込みだけのグラス・ウールとカバーシートを打って充填しているセルロース・ファイバーの工法上の差なのかもしれませんね。 吹き込みの場合厚みの差や隙間がありませんので、それだけ効率がよいのではないでしょうか。

《彩美の断熱仕様》
項  目新省エネ基準次世代省エネ基準彩美
性能表示3等級4等級
外気に接する屋根又は天井90mm屋根 230mm 天井200mm160/185mm
外壁60mm110mm90mm
外気に接する床65mm135mm120mm
その他の床40mm90mm40mm
外気に接する土間床等70mm
その他の土間床等20mm
気密仕上げの必要性北海道のみすべての地域なし


以上の様に開成さんの「彩美」の設計年次は2世代前になりますのでその段階では頑張った、性能表示等級では3.5という処にあり、長期優良住宅・省エネルギー住宅には届いていません。

グラスウールが使われている場所は、2Fが存在する部分の1F天井でここには 16KHG λ=0.038W/mk 70mm厚のものが使われています。 2Fの床厚は52.5mmあり、ここには12.5mmの防水パワーボードがサンドイッチされていますので、それなりの断熱効果が期待出来ます。

一番気になるのがその他の床の40mm 化成のサニーライトλ=0.042W/mk 、今年の冬の状態を見て追加工事をしてみようかと思っています。 白蟻対策があるので、下手な材料が使えないというのがありますが。

床下に潜ってみましたが、外の光が樹脂パッキンのスリットを通して見え、床面は乾燥していました。 ただ、やはり本間寸法は狭いです。 基礎立ち上がりの厚さが150~180mmですので、幅80cmありませんし、高さも40cm、床下には根太を支える鋼束が半間間隔で立っていますのでモグラもなかなか大変です(^^) この時は、風呂、台所の水・湯配管に断熱カバーの取り付けをしました。 元々の配管にもスチロールの数ミリ厚の断熱材がついてはいますが、はっきり言って足りません。 最初から言っておけば良かったと悔やみました(^^) 僅かな温度差でもお湯の使用量、水の使用量が変わってきますので、塵も積もれば・・・

《断熱効果に関する印象》

外壁サイディングにはマイクロコート付きのニチハのモエンエクセラード・シリーズが使われています。 壁構造は一般的な《大壁》で仕様上はその空間に 90mm 厚でセルロースファイバーが吹き込まれている事になっています。 しかし現場で確認した限りでは、柱は 120mm 構造合板/内張りサイディングは柱の外に張られていますので、実際の壁内空間は柱の太さ 120mm とみて良い状態です。 天井は 160mm の敷き込みです。 下の写真は吹き込んだ後の壁面および1F1階建て部の天井接合部分の状態です。 パンパンに吹き込まれています(^^)
20100130_dannetu.jpg
ちなみに、自室の温度は 12月15日9:30 快晴状態で

南側外壁面: 59.4℃  同位置内壁面: 21.6℃
             => 11:00  23.0℃  ほぼ室内温度
西側外壁面: 10.8℃  同位置内壁面: 21.4℃
              床     : 21.2℃
              天井    : 22.6℃

西南向きなので南側外壁面は12:30には 48.8℃に下がっていました。
同面のカラーはこげ茶、アイボリーホワイトの面は38.8℃でカラーによる
差が10℃ありました。 冬でも太陽に正対すると60℃になるのには吃驚。
やはり、白系の外壁材を選ぶ方が負荷は減るようですね。

同日18:30の室内の状態は
床:21.0 天井:23.2 南側内壁面:23.2 西側壁面:23.0
温度計指針:23.0℃ 湿度:35% でした。
掃き出し窓が20℃を切っており、カーテン下から冷気が流れ始めて
いましたので、床が一番低く出ています。

15時頃迄シャッターを下ろし、18:30迄はシャッターを上げましたが
その間殆ど温度変化なしでした。 シャッターと窓との空気間隙の断熱効果
も結構ある様です。

上の数値はまあ、十分な断熱効果ありと言っていい数値ではないでしょうか。

一応寝る前にはサッシを開けて、空気を入れ替えて寝ますので、閉めた後の室内温度は20℃以下になりますが、朝起きた直後の床温度は16℃以上・・・
ちなみに現在迄の建物内最低温度は1F北側居室の床で15.4℃、当日は車の天井の夜露がパリパリに凍っていましたので外気温は氷点下に下がったのでしょう。 24時間1F廊下の排気ファンは強で廻したままですので、吸気口を閉じていない部屋からは外気が入っているはずなのですが、この程度のダウンで済んでいます。

南面に居室を持って太陽の偉大さを実感しています。 12月に入っても天気が良いと日中はシャッターを閉めておかなければ部屋の中は暑くなってしまい、パソコンが悲鳴を上げてしまいます(^^;) その内、外に屋根を設けるか・・・
わたしの部屋はPC2台とアンプ1台に火が入っているせいで今の所一切暖房を使っていませんが、途中で空気の入れ替えをしないと25℃以上になります。 今の所暖房を入れているのは朝・晩LDKだけ・・・

昼間は風呂の窓を開けている時間が長いので廊下は外気に繋がっている様な状態なのですが、さほど寒さを感じる事はありません。

そうそう、4ヶ月に1度 吸気ファン、排気ファンの掃除をしていますが、吸気ファンのフィルターは車の排気ガスのカーボンなのでしょう、黒い輪っか、排気ファンのファンには綿埃、その先のダクトの中にも埃の玉が既に出来ています。 1Fの生活人員は2人+1匹なのですが・・・
今話題?の《内張断熱・全館簡易熱交換冷暖房》ではありませんが、今の所昔の日本家屋や鉄骨プレハブ、コンクリートの様な寒さを感じることはありません。 夏はある程度暑く、冬は冬なりにが良い人ですので、現時点では埃を優先して、《全館簡易熱交換冷暖房》にしなくて良かったと思っています。 天井裏の状態を考えるととてもダクトの掃除や交換は出来ない相談ですので。 ある意味猫も杓子も長期優良住宅になる前でよかったかも です。

=断熱材の比較=

《グラス・ウールの利点》

1. 価格が安いわりに断熱性能がよい。
2. 切断・曲げなど自由に加工出来る
3. 厚さ・サイズ・密度等種類が豊富。

熱伝導率 0.036~0.050W/mk  透湿率  0

《グラス・ウールの欠点》

1. 水を含むとその重量で潰れてしまい、その後乾燥しても元の形状・体積に
  戻らない。 これは断熱性能を失うことを意味する。
2. パッケージは裸と気密袋入りがあるが、裸は気密シートを貼り、水分が
  入らない様にしなければならず、袋入りは破れたり、加工した際の処置を
  間違うと結露する。
3. 溶解点が350℃程度と低くそれ自体に防火性能がないだけでなく、
  防湿袋、シートは引火性が高い物が多い。

 *この為壁内結露や外壁の破損等で雨漏りが起きるとその壁面を壊して工事を
  やり直さなければならない。 壁内結露は気付きにくいので、被害が広がる。

《セルロース・ファイバーの利点》

1. 主原料は新聞古紙。 これを粉砕して綿状にしたリサイクル・エコロジー
  商品である。
2. 吸放湿性に優れており、気密シートがなくても結露の心配がない。
3. 防音・吸音性にも優れている。
4. 化学処理のせいもあるが撥水/防虫/防黴効果がある。
5. 断熱性に優れる。
6. 防虫・防黴の為に添加されているホウ素系薬剤の効果で火炎に暴露した
  部分が炭化するのみで、硝子の様に溶けず防火性にすぐれる。

熱伝導率 0.038~0.040W/mk
透湿率  155ng/m・s・ps    透湿抵抗  0.00645m・s・ps/ng

《セルロース・ファイバーの欠点》

1. 施工方法が吹き込みしかないため、シート貼りという工程が必要になる。
2. 吹き込みなので、コンセントボックスや吸排気口辺りから暫く出てくる。

☆追記☆
12月16日曇天 9:00
駐車場コンクリート表面: 5.0℃  庭露出土:   5.8℃
西面サイディング:    3.8℃  同位置内壁面: 16.0℃
南面サイディング:    4.0℃  同位置内壁面: 16.2℃
室内床面:       16.4℃  天井    : 17.4℃

全ての面が同じ様に下がっていて、その中では床の下がり方は一番少ない様ですので、床下断熱は現状のままでよさそうです。 外気と直結しているとはいえ、基礎部の蓄熱効果が効いているのかもしれませんね。
室温徐々に上がってきて、現在18.0℃ 湿度36%

☆追記2☆
12:00を過ぎてなんだか足元が・・・裸足なので(^^)
机上の温度計を見たら、19℃/34%と一度20℃を超えた室温が又下がり始めました。
タバコを吸うついでに壁面を測って見ると
西側サイディング:   10.0℃  同位置内壁面: 18.6℃
南側サイディング:    9.6℃  同位置内壁面: 18.6℃

サッシ外側ガラス部:   7.4℃  同内側:    14.4℃
ガラス面からの放熱のせいで温度が下がりだした様です。
シャッターを下ろして、その効果を見てみることにします。(^^)

☆追記3
21:30
先のシャッターの断熱効果、サッシ内側で2℃上がりました。
それにしても、今日は冷え込みますね。 じわりじわりと下がり続けるので、ついにエアコンいれてしまいました(^^;)>
外を測定してみたところ、気中温度-1.2℃ 壁面-1.6℃ 車の天井-5.6℃
空を見上げた所、デスクワーク用のメガネでもオリオン座の真ん中の3つの星が見える位空気が澄んでいます。 放射冷却でまだまだ冷えそうです。

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取得土地/住宅に対する不動産取得税の減免 [終の棲家]

【取得土地/住宅に対する不動産取得税の減免】

不動産取得税は県税なので、各都道府県のホームページの県税に関する処に
不動産取得税の減免制度についての説明がありますので、ここを参照して
ください。 これらは原則自己申告なので、忘れると損をします。 又、
建物の完成時期によっては、時間的な余裕がありませんのでご注意を。

これは固定資産税とは異なり、取得時に一度掛かるだけです。

あらましは以下の通りです。
(内容を把握し切れていない部分がありますので、ご参考迄・・・)

① 住宅用土地の軽減

 - 平成16年4月1日から平成24年3月31日迄の間に住宅用土地を
   取得し、敷地を取得した日から3年以内に住宅が新築された時。

 - 平成10年4月1日以降に新築された未使用の住宅と土地を取得した
   場合
  1) 新築後1年以内の未使用住宅とその土地を同一人が取得した場合
  2) 自己居住用の新築住宅を土地を取得する前1年から1年後迄に
     同一人が取得した場合。

 - 土地を取得する前1年から1年後迄に既存(中古)住宅を土地の
   取得者が取得した場合

  以上の条件を満たす場合

  不動産取得税から

  ・ 45,000円
  ・ 土地1平米当たりの課税標準*住宅の床面積の2倍(200㎡が限度)
    * 3%

  上記の何れか高い方の額が減免されます。

② 新築住宅に関する減免

  一戸の床面積が50㎡以上240㎡以下の住宅であれば、住宅の価格から
  1200万円が控除されます。
  長期優良住宅の認定を受けた住宅を平成21年6月4日から平成24年
  3月31日までに新築した場合には1300万が控除されます。

住宅の取得税は取得翌年の7月頃に来るようです。 忘れた頃にですので、
必要と思われる書類は申告に必要な書類をチェックしておきましょう。

また、何れも申告なので忘れずに。 しかも納付期限内なのでご注意を
軽減済みで来る場合もあるらしいですが。

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  《不動産取得税》

  ・宅地評価土地については、取得時期により次の額を「土地の価格」と
   する負担調整措置が採られています。 ここで言う価格は固定資産税
   評価額で購入額や建築費ではありません。

   平成17年4月1日から平成24年3月31日迄 価格の1/2相当額

  ・税率                            家屋
                           土地  住宅 その他
   平成20年4月1日から平成24年3月31日迄  3%  3% 4%
   平成18年4月1日から平成20年3月31日迄  3%  3% 3.5%
   平成17年4月1日から平成18年3月31日迄  3%  3% 3%

   以上から、 平成21年5月に土地を取得した場合の不動産取得税は

   固定資産税評価額 * 1/2 * 3% となります。

   たとえば 固定資産税評価額が 1150万 だったとすると

   11,500,000 * 1/2 * 0.03 = 172,500-

   の不動産取得税がかかって来ます。

   新築住宅取得に伴う減免申請をした場合 新築住宅の床面積が124㎡
   とすると、前出の制限から200㎡が対象となりますので、

   土地1平米当たりの課税標準 * 200 * 0.03 が減免されます。

   ここでいう「課税標準」がはっきりしませんので、明確な額は出ませんが
   我が家のケースでは約10万位減免されました。

   住宅への課税では、長期優良住宅の場合は控除額が100万増えますが
   長期優良住宅申請等に掛かるコストを回収するには足りないですね。

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外構造工事 固定資産税に関わる注意事項 [終の棲家]

【外構造工事 固定資産税に関わる注意事項】

建物の建築後、固定資産税を決定する為に家屋調査があります。 今回ちょっとしたミス?をしてしまっていたのでその報告をしておきます。 これから新築を考えられる方はご注意を。

外構工事を行う際に、TOEXの「Zima」を設置して貰いました。 家族5名中4名が花粉症の為、スギ花粉やイネ科の花粉が飛ぶ際にはアレルギーを起こします。 洗濯物を外に干せなくなる為、これを設置したのですが・・・ 床はタイル張りで屋内の床より低くなっているのですが、これも1室として組み込まれてしまいました。

固定資産税上では、“基礎と屋根があり三方以上が囲われた風雨をしのげる建物”が課税対象となるのだそうです!

この為、家屋調査の前にガーデンルーム等を増設すると評価上これらが組み込まれてしまい評価額が上がってしまいます。

拙宅の場合、単なる物干し場が使用目的なだけに少々腹立たしい思い。 だったらテラス仕様にしたほうがよかった・・・寿命も本体よりも短い付帯物なのに・・・です。

外構を頼んだ業者もその辺りをちゃんと説明してほしかったですね。 メーカーもカタログやホームページ上で商品説明のなかで解説するべきだと思いますが。 増設をしたのはいいが、違法建築になるといった可能性もあるのではないでしょうか?

ささやかな節税が出来たのに(^^) ま、見直しが3年毎に行われますので、その間だけなのかも?ですが。

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引越し前後 [終の棲家]

【引越し前後】

4月6日に引越しをしました。 これがわが終の棲家・・・

myhome.jpg未だ庭の造作には手を付けていません。 元々の盛り土は大きな石ころばかりで、手での土いじりはとても出来る状態ではなく、また雑草が茂り大きなつる草の根が張っていましたので、30cm掘り下げ土を入れて貰った状態のまま。 来年になったら廻りの状態をみて、造作を考えようかと思っています。 結構風が吹き抜け、昨年の春の嵐では片支持車庫や物置が壊れた処もある様ですので、防風対策となる様な植樹を考えねばならない様です。



当初の予定より引越しが延びた為、運べる物は自分の手で運んでしまいましたが、それでも4t車2台、よくもあの狭いアパートに収まっていたなという位の量。 作業員も8人来て頂きましたので、何とか日の高い内に搬入を完了出来ました。

今度は子供たちも含め、各自1室に納戸もありますので、スペースは充分、片付けは翌日以降徐々に始めることにして就寝。

ダイニング・テーブルを最後の最後で廃棄する事にした為、暫く和室のテーブルを囲んで座っての食事です。

自身では駐車場の工事をしている時点から、少しづつ運び始め、

・ オーディオ関連
・ 自室用ラック類
・ カメラ関連
・ 書籍類
・ パソコン関連
・ 衣類

と言った辺りを運び、セッティングをしたのは良かったのですが、引越し翌日右腕の肘下外側が痛み始め、朝の大き目のコーヒーカップを持ち上げる位でズキンと痛み、力が抜けそうに・・・
それからもう7ヶ月経ちますが、未だに痛みが完全には取れず、曲げ伸ばしの度に・・・

考えてみれば、書籍の中には厚手のアート紙の本だけでも600冊位ありますので、これだけでも400kg以上、1週間半で2t近くを運んだ計算。 プラスこれ以外の梱包作りとその積み上げ、廃棄品の分解とクリーンセンターへの運搬・・・最低限の生活用具を残し、家具や押入れの中身は全て梱包してしまい、残るのは家電と家具の処理だけの状態に。 ちょっと奮闘し過ぎた?(^^;)
やはりもう若くはなかった・・・とほほです。


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宅内LAN・電話線配線 [終の棲家]

【宅内LAN・電話線配線】

現在の住宅の1F天井裏は断熱材を敷きますので、LANを含めて完成後に屋根裏工事を行うのは、事実上不可能と言ってよいでしょう。
我が家の場合は、マイクロファイバーが外壁及び屋根裏の断熱材に使われています。 梁と柱で囲まれた空間は全て充填されていますし、2F天井裏は敷き込みです。 1Fの上屋がない部分の天井裏も敷き込みですので、潜り込む事は出来ません。

1-roofspace.jpg

ですから、電源、LAN、電話等の増設の為を考え、納戸と和室以外はコンセント部迄配管工事をして貰いました。

1-CDpipe_piping.jpg
拙宅の開成コーポレーションでは標準で3配管まで対応しますが、電話3配管、LAN5配管にして貰いました。 この配管は16mmのCD管で行われています。 只、各々の配線は、施主と電設業者の間で直接契約をする様になっていました。

入っていた業者では1配線8千円見当だという事でしたので、11配線になりますので、8万以上掛かってしまいます。 LANケーブル、電話線、回線テスター等を揃えても、自分でやれば、2万位で出来るはずですので自分でやることにしました。



ではどうやってやるか?

1回限りの配線の為に専用のワイヤを買うのは勿体無いので他の方法はないかと Google 検索してみた所、梱包用のPPテープと掃除機を使う方法が紹介されていました。
管用のワイヤを使ってのLAN配線は会社で何度もやっており、これはクランクが多いとなかなかスムーズに行かず、イライラが募る作業です。
紹介された方法がうまく行くなら非常に楽になりますので、これにトライして見る事にしました。

《準備するもの》

 - 日之出化成(掃除機とCD管口径を合わせる為に使用)
     散水ホース パワロン φ25x31/φ32*40 各30cm
 - 梱包用PPテープ
 - 割り箸       配管本数/2
 - ビニールテープ
 - ケーブル・タグ(作業後のケーブル識別用)
 - 1mのスケール
 - マジック
 - ケーブルテスター SANWA Cable Tester NS-468等

《作業手順》

① 各配管の概略の長さを算出する

  通常1階の分岐部から梁を伝う形で配管が行われますので、
  天井からの立ち上がり(2階)を1m、立下り(1階)を
  3m、1間を2mとして計算します。
  例えば6畳長手*2+半間押入れを経由するとした場合
  3*2+1+3+遊び2=12m 位

② 引き込み用の紐作り

  余裕をみて①の長さの紐を必要本数作り、先端から夫々
  1m毎にマジックマジックで刻みと数字を書いておきます。
  両端には何本目かを示す番号を付けておくとよいでしょう。
  紐の一方の先端を開き、写真の様に落下傘状にしてテープで
  止めます。 一方の端は割り箸の中央に結わえます。
1-guidewire.jpg

③ 紐のセッティング

  各部屋のコンセントカバーを開き、落下傘様の部分を
  CD管の中に押し込みます。

④ 紐通し

  全部の部屋のセットが終わったら、紐の吸出しは集中配管部で
  行います。
  出来れば「まとめてネット」等は取り外し(AC接続は
  そのままで可)ぶら下げた状態にして作業します。
  掃除機にホースをセットし、その先端を各CD管の口に
  合わせて吸い込みます。 1~数秒でグリーンのホースの
  中に紐の先端が来るはずです。
1-airtube.jpg

  取り込んだ紐の長さと部屋側の長さから実際の長さを出し、
  紐は両端を出したままにしておきます。
  CD管がどこから来ているものかがついていない場合は、
  管にラベルを付け紐の番号を見て、何処の部屋からのもの
  かをメモしておくとよいでしょう。
1-netpanel.jpg

⑤ LANケーブル・電話線の調達

  各紐の長さ+2mを基準にカテゴリー5eLANケーブルを
  調達します。
  ケーブルは必ず単線仕様のストレート全結線を選びます。
  最近の柔らかく細い線は芯線がモジュラージャックに適合
  しないものや撚り線がありますので、太いケーブル(24AWG)に
  してください。
  私はインターネットで探し、向け先毎に色の違うケーブルを
  購入しました。
  LANジャックは通常カテゴリー5eがついているはずです
  ので、一般用としてはこのままで家庭での 1000BASE で使用
  するのには問題はありません。
  電話線は室内用ではなく、宅内配線用の2線のものをDIY
  センター等で購入します。

⑥ ケーブル通し

  集中配管側は「まとめてネット」等のモジュラージャックに
  直接挿しますのでそのままとし、反対側を各部屋のLAN用
  モジュラージャックに繋ぎますので、各ケーブルの一方を
  切り落とします。

  カットした方を紐に繋ぎます。 約10cm位を紐に被せ、
  その先端をカバーする形でビニールテープで固定します。
  管は蛇腹状ですので、角があると引っかかりますので角が
  出来ない様注意してください。 この作業は集中配管側で
  行ってください。

  ケーブルの端子側には必要な長さの遊びを取って結び目を
  作り、管に入らない様にしておきます。

⑦ ケーブル引き出し

  各部屋で紐を引っ張り、ケーブルを引き出します。 引き
  出し終わったら集中配管側の長さを調整し、HUBや
  ONUに接続するに足る(2~30cmの遊び+)長さに
  します。 出来ればケーブルにネームタグを付け、
  何処に繋がっているか分かる様にしておきましょう。
1-line_tag.jpg

⑧ LANモジュラージャック・電話線配線

  コンセントボックス内に収める遊び分を残してケーブルを
  切り、LANモジュラージャックに結線します。
  Panasonicのジャックであればカシメ端子部の
  カバーがカシメ工具なっていますので、これを使って
  8芯を芯線の模様とカシメ部に印刷されている模様を
  同じ位置に合わせてカシメれば終わりです。

  電話線は白・黒の2線です。 極性は問題になりませんが、
  接続位置は揃えておきましょう。

⑨ 確認

  ケーブルテスタの親機にLANケーブルを噛ませて結線した
  モジュラージャックに挿し、スロー点灯にします。 集中
  配管側のコネクタに子機を付け、一番上から順に点灯すれば
  配線はOKです。

⑩ ⑧~⑨をを本数分行い、取り外していた機材を元に戻して
  終わり。 実作業時間は5時間位で終わりました。

この方法はコストも掛かりませんし、作業時間もワイヤを使うよりも遥かに短くてすみますので、お薦めの方法ですね。 考え付いた方に感謝です。

16mmのCD管であれば、LANケーブル2本は充分に通ります。 電話線とLANケーブルを通すこともできますので、電話回線の増設も可能です。 ルータを居室側に置いて接続状態を確認出来る様にすることも出来ます。

【宅内情報系接続図】

まとめてネット及びONUは階段下の物入れに設置し、ルータは洋室Aに設置していますので、洋室Aの配管にはカテゴリー6のケーブルを2本通しています。

 電話回線┏━━━━━━━┓
━━━━━┫まとめてネット┣━━━━ダイニング電話機(主)
     ┃       ┣━━━━リビング(予備)
     ┃       ┣━━━━洋室B(妻居室=SUB)
     ┃       ┣3回線は予備
     ┃       ┃ 5e
     ┃       ┣━━━━予備
     ┃       ┣━━━━洋室E NotePC*1
     ┃100BASE┣━━━━洋室D NotePC*1
     ┃8ポートHUB┣━━━━洋室C PC*1
     ┃       ┣━━━━洋室B PC*1
     ┃       ┣━━━━ダイニング(複合機用)
     ┃       ┣━━━━リビング(ゲーム/TV用)
     ┃ ルータ ダウンリンク ┣━━┓ 
     ┗━━━━━━━┛  ┃6
 光回線 ┏━━━┓洋室Aへ┏━┻━┓
━━━━━┫ONU┣━━━━┫ルータ┃GIGAルータ
     ┗━━━┛ 6  ┗┳┳┳┛
               ┃┃┗━━━━PC-1
               ┃┗━━━━━PC-2
            ┏━━┻━━┓
            ┃S-HUB┣━━━PC-3
            ┃     ┣━━━PC-4
            ┃     ┣━━━LinkStation
            ┃     ┣━━━予備
            ┗━━━━━┛


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施主立会い検査 [終の棲家]

【施主立会い検査】

3月13日施主立会いを行いました。 屋根廻りや外壁、2F窓廻り等はこの時点では見ることができませんので、足場が取り外される前にチェックさせて貰いました。

屋根を張った後、春の嵐で玄関前の屋根と足場が当たり、コロニアルに欠けが生じた際等に全体のタッチアップをされた様だったのですが、また見てみると結構エッジのケラレがありました。 素材の脆さがこんな形で出てくる様です。 再度チェックとタッチアップをお願いしました。 窓枠等のコーキングは自分ではとてもこんな具合には出来ないという綺麗な仕上がりでした。

施主立会いでは、図面を元に仕上がり状態を確認して行きました。 前以て完成状態確認シートを手製しておいたのですが、住んでみないと気付かない点があるはずですので、保証に基づく半年後のフォロー前にこれは提示する事にしました。

明らかに図面と異なる配置になってしまったのは、庭・駐車場用の水栓の設置位置とこの部分の雨水、汚水枡の設置状態。 クーラー室外機の設置位置*1箇所。 支障のある形ではなかったので、そのままで受け入れることにしましたが、ここに来て庭の造作を考え始め、直して貰っておけば良かったかな?になっています。

こちらの意向が通じていなかった点が、電気工事で1点。 AC通信を考えるので、居室は配電盤の片相にまとめて欲しいとした点。 これは直して貰う事にしました。

少々ガッカリした点は、ワックスがけ。 その前工程の清掃も悪いのでしょうが、至る所に小さな木屑が入り込んでいたり、斑があったり。 これについては半年後のフォロー迄に処置する所を決めて、修正して貰う事で手を打ちました。

ドア枠の打ち傷もありましたが、数も少なく、これらについても指摘点があれば半年後のフォロー迄に処置しますとの事でしたので、引渡し迄の修正はなしとしました。

只、使用された資材、突き板張りとなっているものは突き板の薄さ、フイルムの上に印刷したも同然の代物になっていました。 昔は0.5~1mmはあったと思いますが、今は0.1mmもないように感じます。 突き板の裏は紙の両面テープで別の目の荒い薄合板に貼り付け、これを芯材に貼ってある様です。 上がり框の下面には貼ってないなど・・・ 芯材に集成材を使う為、歪・剥げを避けるには薄ければ薄い方がよいのでしょうが。 取り替えることにはなっていましたが、1箇所養生テープを剥がした時に剥げた処があり、剥げた後が余りにみっともない・・・梱包紙が貼り付いている様な・・・上り框や床の間廻りはコストがかかっても無垢材にしておけば良かったかな?
TOEXのドア枠等は樹脂フィルムに木目を印刷したもので、その下地は木粉を圧縮成型したような材質になっています。 傷の部分をマクロレンズで撮ろうとして吃驚、木目は見えずインクドットがはっきりと見えて。 昔の印刷物はドットがぼやけていますが、今の物は際がはっきりとしています。

夫婦で全部屋設備機器の動作を含め確認をしましたが、開成さんが既に気付き、処置を手配する事にしておられる処以外は大きな処はありませんでした。

これで、残金を精算して引渡しを受けるだけ。

引越し迄に建物の表題登記を済ませ住宅家屋証明迄は取得しておき、固定資産税納税前に土地不動産取得税減免申請をしてしまいたかったので、引越し前に転出・転入届けをしてしまいました。 精算・引渡し時点でここでの住民票を渡し、登記に着手して貰いました。


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建築・引越し等工程進捗 [終の棲家]

【建築・引越し等工程進捗】

契約の時期から、着工は12月に入ってからになる為、正月を中途半端な状態で越さぬ様にすることにして、12月は基礎工事のみとし、1月に上棟する事にしました。

 工事請負契約 09月25日
 現場調査 09月28日
 プラン打合せ 10月09日
 設計打合せ 10月13日
 内装打合せ 10月19日
 地区協定合格 11月19日
 建築確認証交付 11月30日
 着工/最終予算打合せ 11月20日
 建築確認済証交付 11月30日
 地鎮祭 12月03日
 基礎着工 12月14日
 基礎完了 12月25日
 1F給排水工事 01月15日
 上棟 01月16日
 シロアリ対策 01月25日
 屋内配管・電気工事 01月27日
 セルロース・ファイバー吹込み 01月30日
 風呂・軒天工事完了 01月16日
 木工工事完了 02月17日
 外壁取付完了 03月01日
 クロス貼り完了 03月03日
 雨樋・換気カバー取付 03月03日
 屋内什器取付完了 03月04日
 玄関タイル張り 03月04日
 足場解体 03月05日
 ベランダ防水工事 03月07日
 エコキュート工事 03月09日
 エアコン設置工事 03月10日
 クリーニング・仮設物撤去 03月10日
 畳・カーテン・サッシ仕上 03月11日
 完成検査・竣工 03月12日
 施主立会い検査 03月13日
 転出・転入届け 03月17日
 残金清算/引渡し 03月19日
 住宅用家屋証明取得 03月25日
 外構工事完了 03月31日
 建物表題登記完了 03月31日
 引越し 04月06日
 建物所有権保存登記完了 04月09日
 不動産取得申告及び土地不動産取得税減免申請 04月14日


外壁サイディングの1種が工場欠品を起こし、入荷が2週間近く遅れた為、外装以降の工程が2週間後にシフトしてお尻が詰まってしまいました。 足場解体が遅れた為、外構工事の着工を2週間遅らさざるを得ず、3月内の引越しは出来なくなってしまいましたが、まあ順当に且つ大過なく完成を見たといえるのでしょう。

各工程の進捗のチェックに出向き、夫々写真を残してありますので、重点部分はどの様な状態にあるか、後々も見ることが出来る様にしています。

表の最後の「不動産取得申告及び土地不動産取得税減免申請」は忘れずに。 大分戻ってきますので。 翌年の建物の不動産取得税納税の時も減免がありますので、これも忘れずにおきましょう。 7月頃に書類が来るはず・・・
転出・転入届けを引越し前にしたのは、土地の不動産取得税納付前にこの手続きを済ませて仕舞いたかったから。 2度手間になりますからね。

《引渡し時の受領書類》

・ 検査済証
・ 保証書(定期点検用の書類を含む)
・ しろあり防除工事保証書
・ 住宅建設瑕疵担保責任保険 保険付保証明書


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委託先の決定 [終の棲家]

【委託先の決定】

《タマホーム》

・ プラス・ポイント

 - メーター仕様なので全てにゆとりがある。
 - 建具類の選択肢が広く、使用建具類のランクがひとつ高い。
 - 長期優良住宅仕様なので将来手放す場合はドロップを抑えられる。

・ マイナス・ポイント

 - 建具、機材のダウン・グレードしても価格は変わらない。
 - 営業が契約の為の図面・見積りを行う為、提案性に乏しい。
   自社のパターンの鋳型の中で話を進める。
 - この見積りで契約を求められる為、変更による大きな
   コストアップの恐れがある。
 - 間数に比例して坪数の増分が大きくなる。
 - 火災保険、固定資産税などの将来コストを増やす。
 - 上棟迄に70%の支払いを必須としている。
 - 担当営業の移動が多い様で将来的サポートが期待出来ない?

《SXL》

・ プラス・ポイント

 - 耐震・耐風・耐火性能は折り紙付きであること。
   省令準耐火構造なので、火災保険が安くなる。
 - 耐湿への配慮が行き届いている。(壁内通気システム)
   吸湿したグラスウールの性質の悪さに対する配慮がある。
 - LDKへの経路が2つ用意されている。
 - 初回見積り時点でデザイナーが加わる為、当方の希望を
   理解した上で提案上に展開して貰えた。
   将来を見越し、車椅子を室内で使う前提になっているので
   すこし他社よりコスト高になっているが。(トイレ/洗面室)

・ マイナス・ポイント(マイナスといっては語弊があるが・・・)

 - 耐荷重がコロニアルを前提とした仕様であること。
 - 建具類の仕様・選択肢がミニマムであること。
 - 上棟迄に70%の支払いを必須としている。
 - 営業担当が設計との繋ぎ役に止まること。
   質問に対する的確性に欠ける(その権限しかない?)
   将来的フォローに不安が残る。

《開成コーポレーション》

・ プラス・ポイント

 - 担当営業が3社の中で最も顧客目線で対応してくれた。
 - 見積り図面の変更依頼にもこまめに対応して貰えた。
   窓類は希望形態のもので見積もられている。
 - 支払い条件に対する尤度がある。 倒産時保証を含める
   場合、上棟時30%以内が条件だが、これに答えられる。
 - 各室個別吸・排気/個別冷暖房であること
 - 窓類、エアコン・照明・カーテン類がこちらが調べた割引率に
   近い処で取り付けられる。

・ マイナス・ポイント

 - 耐荷重がコロニアルを前提とした仕様であること。
 - 建具類の仕様がタマホームに比し、ワンランク下で且つ
   そのなかでも廉価なグループ選ばれていること。

個人的な好みもあり、以下の2点は採用したくなかったというのも選択の基準に加わりました。

 - 24H簡易全熱交換システム
   ほこりの多い戸建住宅で天井裏にダクトを入れるのは避けたい。
   会社の同様のシステムでダクト内のほこり付着やカビ発生が
   あり、異臭や供給ダクトからほこりが落ちる様な状態が起きた。
   ダクトの清掃や交換が必要だが現実には出来ないと思われる。

 - Low-Eガラス
    独特の色合いが嫌いなこともあるが、太陽光に対する断熱・
    遮光効果をマイナスと思っている為。

   タマホームではこれらのダウングレードがコストに繋がらない?

タマホームおよびSXLはこちらの希望に沿った配置変更や建具の変更、エアコン・照明・カーテンと外構工事費迄を加えると、予算内に収める事が出来ないという結論に達しました。

結果、開成コーポレーションと工事請負契約を結ぶことにして、平成21年9月末に契約締結。

最終的な建築プランは次の様にし、これを元に詰めてゆく事にしました。

延床面積: 154.85㎡ 48.75坪
収納面積: 29.40㎡  19.01%
1F
  LDK   18畳
  和室     6畳+0.7畳床の間+0.7畳押入+仏間
  居室A    6畳+1畳クローゼット
  居室B    6畳+3畳ウォークインクローゼット
  浴室 1616型
  洗面・洗濯室 3畳
  トイレ、階段下物入れ
2F
  居室C/E   6畳+1畳クローゼット
  居室D    6畳+2畳ウォークインクローゼット
  納戸     6畳
  その他トイレ、0.5畳物入、洗面台設置

・ 1階に夫婦居室を独立させた
・ 和室とLD間の間を1間開く引戸とし、24畳の空間に
  出来る様にした
・ 洗面室を3畳とし、脱衣スペースを2畳分取った
・ 洗面室にはキッチン側にも引戸を設け、動線を短くした
・ キッチン採風ドアを採用、浴室/洗面室の湿気抜きを全方向で
  可能にした
・ 女性居室には1坪以上のクローゼットを取った
・ 2階に6畳の納戸を作り、捨てられない婚礼家具を収められる
  様にした

以上、実用一点張りのデザインです。



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見積り依頼 [終の棲家]

【見積り依頼】

選定した3社に以下の様な条件で見積りを依頼しました。
予算は建物ベースでの坪単価を40~45万位を前提で。

居室      各室6畳 5室(1Fに夫婦用居室*2)
        2~3畳のWC付きを1室
        2畳のWC付きを1室
        他は1畳のクローゼット
LDK     18畳
和室      6畳(仏間0.5畳+床の間/押入各0.7畳)
浴室      2畳(1616)
洗面室     2畳以上
トイレ     2(1畳) 1つは車椅子使用を考慮
納戸      出来れば3畳以上

をベースとした平屋および2階建ての見積もりを依頼しました。

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注文住宅ハウスメーカーの選定 [終の棲家]

【注文住宅ハウスメーカーの選定】

① すでにリタイアしている為、ローンは組めず、予算の制限が大きい事。
② 子供達が未だ独立していないこともあり、間数を必要とすること。

以上から、坪単価50万以下で考えられるメーカーを選択せざるを得ない事から、以下の3メーカーを選択して見積りを依頼することにしました。
他にも何社かありますが、建築中の家の状態やモデルルームの臭気等で除外したりで・・・

《メーカー比較》
ホーム
ビルダー
タマホーム開成
コーポレーション
SXL
資本金7億7350万/未上場2億4200万/未上場79億6809万/東証一部
経営状況938億/1533億/1785億68億/70億/70億//536億
社員数3542名/5040万152名/4618万1089名/4943万
設立年次平成10年6月3日昭和47年8月1日昭和26年6月14日
年間着工件数11591棟不明3870/2190/1929棟
支払い条件
 契約時10%10%   10%10%
 着工時30%20% 又は30%
 上棟時30%20%   20%30%
 引渡し時30%50%   70%30%
支払いに関しては、開成以外は躯体着工前に7割の払い込みをしなければなりません。 殆どはこの条件の様ですが、上棟時点で3割以上の支払いをしていると、倒産した場合 に対する保険が掛けられなかったと思います。 必須というところはある意味自転車操業と思ってもいいのではないかな?です。
建築期間最短2.5ヶ月最短3.5ヶ月4ヶ月
 
瑕疵担保
 地盤ジャパンホームシールドトラバースコングロエンジニアリング
 シロアリ城東テクノ前田シロアリ前田シロアリ
 
躯体基礎鉄筋入りベタ基礎< 
躯体固定歯付きナット
基礎パッキン樹脂ラダー型全周
 
工法木造軸組み木造軸組み木造(ストレストスキンパネル)
空間m/バリアフリー尺/バリアフリー尺/バリアフリー
 
4寸(12cm)4寸(12cm)9cm
階高さ2500mm2400mm
 
屋根
 断熱材155mmグラスウール160mmセルロースファイバアー175mmロックウール
 屋根材陶瓦コロニアルコロニアル
 耐力方式耐力面材/筋交い耐力面材/筋交い木質接着パネル+横桟
 断熱材90mmグラスウール90mmセルロースファイバー充填75mmロックウール
 結露対策外壁通気工法外壁通気工法外壁+壁内通気工法
 床材4寸ヒノキ4寸ヒノキ9cmシロアリ防除処理材
 断熱材65mmカネライト40mmサニーライト63mmビーズ法ポリスチレン
 
ガラス全窓 Low-e複層全窓 複層全窓 複層
サッシ内部樹脂(木目)内部樹脂内部樹脂
 
電化オール電化オール電化オール電化
換気方式24H/1/2F独立熱交換各室個別換気24H/1/2F独立熱交換
冷暖房方式集中各室個別各室個別
 
浴室換気換気暖房乾燥機付選択メーカーによる選択メーカーによる
浴槽断熱保温性能保証付き選択メーカーによる選択メーカーによる
 
エコキュート含む含む含む
 
坪単価(公称?)25.8万~50万~55万


《その他の検討点》

- 屋根材

 見てくれ及び経年劣化とメンテナンスを考えると、タマホームの陶瓦
 仕様は非常に魅力的ですが、次の点からは採用を躊躇します。

 関東は地震多発地帯ですし、最近は竜巻騒動も色々な処で起きていますし
 将来的には台風も大型化すると言われていますので・・・

① 重量: コロニアルの坪63kgに対し、140~160kgある為
      屋根上重量が非常に大きくなる。(重心が上がる)
② 耐風性:一枚毎に隣との嵌合と2本程度の釘で支える位
      最近の竜巻にあった際のTV報道の画像をみると、瓦が
      飛ばされているケースが非常に多い。
      コロニアルでは殆ど見受けない。

 SXLのVit仕様で瓦を使うには補強が要るというレベルの重量です。

 出来るだけ屋根上加重を減らしたいので、軽量屋根材を調べてみたの
 ですが、下地にコストが掛かる様で、+100万以上のコストアップに
 なるとの事で、これは諦めざるを得ず。 リフォーム材として出ている
 ものだけにこの見積りはちょっと首を傾げるところですが。

 コロニアルの実売価格と定価の乖離が大きい事と作業が簡単なのも事実。

 軽量屋根材の例としてTOSTEMのTルーフで、23kg/坪ですので、
 瓦に比べると約1/5に出来るので、大幅に重心が下がりますから耐震性の
 向上が期待出来るのですが・・・

《タマホーム》

用意されるプラン通り若しくはタマホームの設計仕様の範囲で建てられる方にとっては、多くのメリットがあります。 それは標準仕様で装備される建具等が他社よりもランクが上の物が付いていることですね。 スケールメリットが活かされています。

又、メーター仕様ですので、同じ6畳でも実質7.2畳に相当し、部屋や廊下の幅が広くなりますので、屋内で車椅子等の使用を念頭に置くと、高齢化対応でもメリットがあります。 只、間数を多く求めるとその分坪数が増えてしまい、土地を喰ってしまったり、将来の保険、税金等の負荷が大きくなってしまいます。

只、ちょっとした建具の変更や収納の追加も全てオプションとして積算されますので、フルに注文住宅の感覚で変更していくと、想いの他コストが嵩むでしょう。 それにベランダ、ポーチ類も一般的な延床面積比何%迄は坪単価に含むという形ではなく、施工面積という名目で組み込まれますので、その点も含んでおかねばなりません。

長期優良住宅の認証や熱交換型の換気システムが要るという方にとっては、これを廉価な中で標準装備していますので、これもメリットですね。

又、建築を急がれる方は、ミサワなどと同じ様に、着工後2.5ヶ月で引渡しになっていますので、これも借家住まいの方等にはメリットです。

タマホームでは、契約後の最終的な図面を起こす迄設計は関わらず、担当営業が自社のシステムを使って、デザイン・積算をします。 注文住宅という感覚でいると後での設計変更で予算がずれ込んでしまう可能性が大きく、これがネット上での評判に関わっているのではないでしょうか。

経営的な信用度については個人的には一番低いかもしれませんね。 なにせ設立からやっと10年であること、あまりに急速に拡大し過ぎていると見えること、自己資本と比較した場合、余りに運転に必要な資金が大き過ぎることなど・・・もし、伸びが止まった時が怖い。 また、10年目に入りますので、保証上の問題が出てくると・・・
一人当たりの売上ではトップ、他社の殆どがマイナス成長の中で、一人勝ちの様な数字ではありますが。

《SXL》

このメーカーは小堀住建時代からその独特のデザイン等で興味を持っていたところです。 経営的に見た場合、現在野村系の支援の下で、縮小再建の途上にあるといってよいでしょう。
それにしても、その縮小の状況は2003年の3780棟から2008年の1929棟というものですから、これはちょっと心配ですね。
只、社員1名当たりの売上高は5000万弱ありますから、まあ、ぎりぎりといったところなのでしょうか。
ここも連結ですので、建築で利益が出ているかは疑問が残りますね。

ここは最廉価仕様のVitでなんとか坪単価50万に収まるかといったところです。 ですから、外壁材・建具類の選択肢は少なく、もっとも
シンプルな形で我慢しなければならないでしょう。

ここを加えたのは

① 主要構造材は9cmと他よりも細いが、木質接着パネルを使い、面で
  剛性を保たせていること。 最も地震、風害に強いと思われる。
② 木質接着パネルに横桟を入れ、ファイアストップと地震耐性を
  高めている。 省令準耐火構造なので、火災保険が安くなる。
③ 壁内換気システムを装備していること。

ここは、ショールームにいる営業は、単に顧客との繋ぎの役しか行ってはならない様です。 プロセスがマニュアル化されているようで、見積り段階でデザイナーが出て来ます。 その意味では、最も顧客の意見・希望を汲み取った、配置・デザインを期待することが出来ます。 ただ、この良さを顧客が理解してくれるかはちょっと疑問ですね。

《開成コーポレーション》

開成コーポレーションについては着工件数は公表されていない?ので分かりませんが、毎月の工事進捗件数が100軒+位の様ですので、年間1200棟位は手掛けている様です。
社員1名当りの売上はそこそこで無理はしていないようですので、この3社の中では最も堅実だと思われます。

又、地場企業ですので、ショールームの担当者も近くに持ち家を持っている人が多く、将来的にも末永く付き合って行ける可能性が高いですね。 これでは、信用第一にせざるを得ずでしょうから。

建物の仕様に関しては、木造軸組みとしては、長期優良住宅相当の押えるべき処は押えたものですが、抜きん出た処はありません。 唯一、外壁断熱・遮音材がグラスウールではなく、セルロースファイバーを使用している処が他と異なる点ですね。 この遮音性能は他を圧するようです。

予算に合う「彩美」というプラン、使用されるドアや窓、キッチン、風呂等の建材は多分ブランド的に1ランク下で付加されるオプションも少なそう・・・

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この坪単価レベルで、玄関扉/キッチン/バス等の設置機材に注目するならば、富士住建かもしれません。 YKKAP/Micado/YAMAHA等一級ブランドの中位モデルを標準としている様ですし、1Fのガラスには防犯/Low-eガラス・電動シャッター、エアコン・照明・カーテンも標準装備、床暖房も・・・と装備品は優れています。
瓦も標準ですので、タマホームよりも豪奢かもしれません。
ただ、差額を積算すると、その年間建築棟数で考えると躯体側にコストが掛けられないのではですね。 長期優良住宅相当とはいうものの・・・


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