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新型コロナウイルスのゲノム解析進む [睡夢庵 日々徒然]

【 新型コロナウイルスのゲノム解析進む 】

4月27日には国立感染症研究所からゲノム分子疫学調査結果が発表され、その結果感染が始まった初期に到達した中国起源のウイルスは量的にも少なかった事もあり、その封じ込めには成功した事が明らかになった様です。 そしてが3月初旬から始まった欧米での感染拡大の結果、その後の感染例は欧米起源の物に切り替わった事も。

やはり、3月半ば以前に出入国規制と空港でのPCR検査と待機期間義務化を行っていればこれだけの感染拡大に見舞われる事はなっかったみたいです。
欧米人はマスクをしませんし、接触行為も多いし大声で喋るし・・・菌を撒き散らしていったでしょうね。

・ 新型コロナウイルス SARS-CoV-2 のゲノム分子疫学調査
       (2020/4/16 現在)

  国立感染症研究所 病原体ゲノム解析研究センター

URL : https://www.niid.go.jp/niid/images/research_info/genome-2020_SARS-CoV-MolecularEpidemiology.pdf


・ フランスの感染拡大は中国からの輸入によるものではない―仏研究所
  人民網日本語版           (2020年5月2日 9時50分)

URL : http://j.people.com.cn/n3/2020/0501/c94475-9686310.html


国立感染症研究所と時を同じくして欧州でも4月28日フランスのパスツール研究所も「フランスの輸入型・早期伝播型ウイルスの遡及分析」の研究結果を bioRxiv.org で発表すると明らかにしたそうです。
ここで明らかになったのは、現在猖獗している新型コロナウイルスは1月に確認された中国起源のウイルスとは株が異なり、2種のウイルスの祖先は同じものだが主流から枝分かれしたもので、中国やイタリアからの輸入症例とは異なるとのこと。 初期の患者に渡航歴がないことなどから欧州で感染爆発が起きる前にすでに流行が始まっており、そのほとんどが軽症だった為に長い間確認されなかったことを意味するとしています。

これらから分かることは米国も同じ状況でインフルエンザの猖獗の陰で新型コロナウイルスによる死者も出ていたが、武漢での感染爆発によってCDCも、これを疑った発言をしているがそれが事実である事がまた証明されたみたいです。 季節性インフルエンザにしては感染者数も死者数も多過ぎると言われていましたから・・・

これが事実かどうかはわかりませんが、元々米国や豪州にも同じ系統の初期型原種とされるものが存在していた様ですので、なにが起爆剤になったのかはわかりませんが、4大陸すべてで時を同じくして病原性を強めたのかもしれませんね。

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《 地域感染率のリサーチ 》

慶応大学病院だけでなく、神戸市立医療センター中央市民病院でも無作為抽出でコロナ感染の疑い以外の理由で外来を受診した患者1000人に抗体検査を実施した様です。 最近では殆どの病院が入院受け入れ前にPCR検査を実施している様ですから、これらを集計すればもう少し精度があがるかもしれませんね。 まぁ、病院に行くのですから何らかの体調不良を有している分けですから、そのままこれが市中の感染率に直結する訳ではないでしょうが。

・ 慶応大学      無症状外来受診者67名中4名(5.97%)
・ 神戸中央市民病院  無症状外来受診者1000名中33名(3.3%)

この数字、慶応大学はPCR検査ですので無症状感染者(感染力を有する)ですが、中央市民病院は抗体検査ですので発症前の患者を除く過去に感染した者すべてという差があります。
本来であれば抗体検査の方が数値が高はずなのですが・・・という事は東京都の方が既感染者の数が桁違いで多いという事なのかも。

今回のコロナウイルスには米国型だの豪州型だのという原種があるみたいですので、ひょっとすると米国の様にインフルエンザとして考えられていた為に抗体保有者が多いという可能性があるのかもしれません。 ここ数年インフルエンザによる死亡者数が増えていましたから。 でも、全員感染検査をしているのであれば、型はインフルエンザなんですよね??

東京都と兵庫県神戸市という地域差なのかもしれませんが、これからその地区の患者数を推定し、発症率をだしてみると意外に低いという結果。

           人口  推定感染者数 地域発症者数  発症率
・ 東京都     9,273,000  553,598   4,477      0.81%
・ 東京都新宿区   337,600  20,155    299      1.48%
・ 神戸市     1,537,000  50,721    255      0.50%

東京新宿区と神戸市の発症率を比べると3倍近い数字になっていますが、全体の感染リスクを比べるとこの程度の差があったとしても不思議ではないですね。
東京都全体と比べて3割増しも納得できる差ではないでしょうか。

という事は、この結果はあながち否定出来ない・・・とすれば東京近郊では見通す範囲に17人いれば1人は保菌者が居て・・・

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死者発生県における致死率
20200503_都道府県別死亡率.png
地方別感染者数推移(3/13以降)
20200503_地域別件数推移.png
上位9県感染者累積関東7県日別感染者数
20200503_上位件数伸び.png 20200503_関東日別発生件数.png

20200503_ PCR検査尤度.pngここに掲げたグラフを見るとグラフを見る限り「非常事態宣言」解除など夢のまた夢ですね。 特に北海道と東京、神奈川、埼玉は増加をみせていますので下手をするとこれからまた感染拡大が始まり兼ねない状況です。
東京は累積の傾斜を見ると元に戻っていますし日別で見ても減少に振れなければならない時に増加、そして北海道は鎌首を持ち上げそうな有様。
地域で見た場合、関東以外では北陸が危ないですね。

危険な都道府県はどこもPCR検査余力が一桁台になってしまっています。 これでは感染者の先を抑え込めませんから、頼りは非接触、外出自粛だけしか残された手立てがないという事です。

感染1件当たり濃厚接触者20名前後が叩ける能力がなければ二次/三次感染を抑え込めやしませんし、検査に掛かる時間も当日遅くとも翌日午前中を実現しなければ、それだけ追えない三次以降の感染者を作ってしまいます。

ここに見る現実はここ2週間厳格に「外出自粛」と「3密」を守れなかったツケでしょう。
このままでは東京、神奈川、埼玉の3地区、東京直結の鉄道交通の遮断でもやらなければ収まりが付かなくなるかも。

東京都のアクセスが疎な残りの県はクラスター絡みが消えて落ち着き始めていますから、ガンは東京なのです。


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