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突発性難聴・・・その後-4 [睡夢庵 日々徒然]

【突発性難聴・・・その後-4】

2017/12/06 NHK 「ためしてガッテン」で認知症と聴力の関係が取り上げられていました。 ここで「蝸牛」の有毛細胞の毛について触れられており、高音域から聴力が失われて行くメカニズムが説明されました。 また有毛細胞が毛を失う原因は血流障害である事も解説されていました。 この詳細を発症前に知っていれば、「あれ?」と思った時に対応を取っていたのですがね~遅かりし由良之助・・・

身のまわりの突発性難聴経験者の発症状況を聞いてみると、私の様な部分的な変調を来した人はいませんでした。 皆突然片方の耳がほぼ聴力を失った状態に近くなっており、すぐに気付いています。 そして6~7割の方は殆ど後遺症がない・・・

私の場合は両耳で高低両方がどんと落ち、一部に歪やシフト/割れが起きていましたが、人の会話やTV等の音声パートの音は両耳では異常を感じることなく聞き取れましたので異常を確信するのに時間が掛かってしまいました。 もともとアレルギー性鼻炎のせいで耳管開放症の様な耳の閉塞感や自分の声や呼吸音が大きく響いて聞こえたり、一時音が聞こえ辛くなったり耳の奥が窄まる様な感覚が発生する事があった事が気付く遅れの原因になってしまいました。 現在は左耳だけだと高域が薄くなりますが、会話や生活音ほぼすべて聞き取れます。 右耳だけでは低域から中域迄が音域によって割れたり籠ったりし、中域から高域迄すべて薄めになりますので、両耳に比べるとレベルが大分落ちてしまい、TVの声なども聞き取り辛くなっていますが、家族の声や生活音は聞き取れています。 所が両耳で聞くとほぼ完全に補完されてそれほど異常を感じなくなってしまい、これが曲者・・・

難聴に関しては次のサイトに結構詳しく説明されています。 ま、補聴器売り込みの導入口ですが(^^)
ここに「聞こえのチェック」という箇所があり、10個のチェック項目が示されておりますが、私のレベルでも2個しか該当しません。

URL : https://www.widexjp.co.jp 「みみから」

「ためしてガッテン」の最初の体温計の計測終了音、将にあの状態。 確かめてみた所女房・子供は5m以上離れていても聞こえています(^^;) 探ってみた所私の場合は僅か25cm離しただけで蚊の鳴くような・・・

姉たちはみな80過ぎても耳には皆問題はなく、劣化を来しているのは私だけです。 只、曾祖母の姉妹の一人、祖父は60台から、母は70台から少しずつ聞こえなくなっていましたから1/3~1/4の割合で耳が聞こえなくなる者が出る家系の様です。

突発性難聴に関しては発症後48時間以内であればステロイド(プレドニン)や血行障害改善薬(アデホスコーワ)、末梢神経障害改善薬(メチコバール)の投与で改善が期待出来るそうですが、発症後2週間を経過した場合や、前出の薬剤投与で改善を見なかった場合には聴力の回復は期待出来ないとなっています。 この先藁をも掴むのであれば、専門の鍼灸治療院もあるみたいですが・・・

上記の薬は全て要指示薬(処方薬)ですので、病院で診察を受けねば入手出来ません。 市販薬で代用する場合は含有量が大幅に減りますので効果は?ですが、医科用薬の連用は命に係わる場合を除き長くても3ヶ月・・・

プレドニン   : 抗炎症/アレルギー抑制剤 ⇒ 長期使用の意味はない
アデホス    : 血行障害改善薬      ⇒ 長期使用の意味はない
メチコバール  : 末梢性神経障害改善薬   ⇒ ?

蝸牛の有毛細胞の毛の再生はないという事なので、プレドニンとアデホスについては長期使用の意味はありません。 メチコバールはB-12製剤なので神経伝達系の劣化であれば効果はあるかも?のレベル。
何れにせよ突発性難聴に関しては、原因・処置法共に定まっていないという事。

《代用薬》

処方薬名有効成分市販薬(代替薬)含有量/充当量
プレドニンプレドニソロンなし
アデホスアデノシン三リン酸二ナトリウム キューピーコーワシテクター錠 60mg=60%
パニオンコーワ錠
メチコバール B12Nature Made B-1250μg=1/10


《対症処置》

聞こえなくなっているのが蝸牛の毛が抜けたせいならば最早症状の進行を遅らせる為の対処しかないという事。

で、B12は継続して投薬量の1/30~1/10量をその時の感覚で飲んでいます。 耳に膨張感があるとか耳鳴りが強いとか・・・
それと耳周辺の経絡・リンパマッサージを思い出した様に(^^;)

《発症後の聴力推移》

2015 受診直後から
Deafness_2015.jpg
2016年分から右2列 10kHz 以上を省いています。 まったく聞こえなくなっていますので・・・
2016
Deafness_2016.jpg
2017
Deafness_2017.jpg

今年の夏のショックはアカイエカのプーンが顔のすぐ近く迄来なければ聞こえなくなった事。 つい網戸を開けたまま新聞や郵便を取りにいったら、蚊が・・・姿が見えるのに羽音が全く聞こえなくなっているのにガックリ。 潜り込まれたのを殺すのに手間を食う事・・・昔は輪ゴムで撃ち落とす位方向が分かっていたのに。

上の図の様に左耳の 4kHz 以下は維持から僅かに改善していますが、右耳は 1250Hz迄はレベル的には改善の方向ですが、ここ迄の帯域は周波数によっては割れたりエコーがついたりとレベル的には聞こえるものの正常ではない箇所が結構あります。 1250Hz 以上についてはほぼ全域音程的にはまともですが、レベルは毎月どこかが少しずつ劣化をみせており、4kHz では 10dB 以上劣化してしまっています。

このぶんでいくともうちょっとで音楽系は・・・寂しいですね~

《検証用音源ファイル等》

チェックしてみようかという方はここからダウンロードしてください。 ZIP圧縮のファイルになっていますので、お手持ちの解凍ソフトで解凍してお使いください。

この中には 20Hz~20kHz の0dBスイープ音源と 30Hz から 20kHz 迄の 0dB から -70dB 迄を 3秒単位(1.5秒オン/オフ)に-5dB 刻みで減衰させたサイン波が周波数単位にmp3音源化してあります。 -5dB 単位に音が小さくなり、これが15レベルになっていますので、どこ迄聞こえたか凡その判断が出来ると思います。
実際にこれを使ってチェックをする場合、-70dB 迄の音を聞き分ける事になりますので、PC等が動作している環境では周囲の音の影響を受けない様、密閉型ヘッドフォンやカナル型イヤフォンを使えば出来るかもしれませんが、出来ればICレコーダー等に落として無音に近い環境で使って下さい。
手持ちの物では再生ボリュームのセンターで各周波数の最初の音が 0dB で再生されましたが、厳密にチェックするのであれば、VUメータソフト等で再生レベルを確認し、お手持ちの再生機器で各周波数の最初の音が 0dB で再生される様に調整してください。

このファイルに入っているEXCEL ファイルは OpenOffice で作成した 古い MS Office EXCEL ファイル形式による物で他に OpenOffice 用も同じ内容で用意してあります。 ファイルの構造は、基本部分の考え方を展開しただけの非常に単純なものですので後はご随意に変更して頂ければと思います。

お手持ちの MS EXCEL で開けない場合は、OpenOffice 最新版でお使いください。

この中には以下の3つのシートが入っています。

☆ 聴力検査表

Deafness_CheckList.jpg
  これは音源を聞き、それぞれの周波数が何個目迄聞こえたかを記入する
  為のシートです。 プリントしておき、2段を1回分として上段に
  左耳の値を下段に右耳の値を順に記入していきます。

☆ 聴力測定推移

Deafness_ConversionSheet.jpg
 1行目   各列の周波数を示します。
 2行目   番号入力 : 各周波数の何番目迄聞こえたかを入力する
 3行目   聴力レベル: 上で入力された値を dB に変換した値を
       表示する
 4-5行目 比較対象があれば
       私の場合は4行目に治療開始直後の値を、5行目に治療中の
       最悪値を入れています。
       この2つは赤と黒のラインでプロットされます。
 6行目以降 各月原則5回計測を行うという前提で5行の転記行とその
       月の平均を出す行の6行を1月単位に12か月分用意して
       ある。
       各月の平均行をグラフ化して「推移グラフ」シートに
       表示する。
  2行目の左右の耳の項の「番号入力」に聴力検査表に書き写した番号を
  転記すれば、「聴力レベル」に変換します。 全帯域入力を終えたら
  「聴力レベル」の 30Hz~12kHz の範囲を“コピー”し、該当する月の
  行に“形式を選択して貼り付け”で“値”だけを転写します。
  各月は原則5回測定しその平均を「推移グラフ」に表示する様になって
  います。

☆ 推移グラフ

Deafness_Chart.jpgこのグラフは「聴力測定推移」シートの各月の平均行をプロットするものになっています。
12か月分をプロットさせる為、「聴力測定推移」シートには2017年度のデータを入れたままにしていますので使用される際にはデータ部のみ削除してください。 水色の集計行には平均値を求める式が入っていますので、そのままにして下さい。












《音色に対する異常の有無の確認》

厳密に言うと単音では各周波数での減衰レベルしか分かりません。 自然音は基音の他に多くの倍音や付随音を含んでいますので単純にプロットした減衰カーブのレベルで聞ているわけではありません。

そこで6種類の楽器の演奏可能帯域をデジタル音源にしたものを作ってみました。 音色が夫々の楽器に近似されていますので、高調波を含んだ物になっています。 私の場合は楽器によって同じ周波数でも正常に聞こえたり、妙な付随音がついたりといろいろ差があり、これを聞かれると一般的な聴力テストでは患者が感じている異常を正確には把握出来ない事が分かると思います。

・ グランドピアノ 音域C0-G9(16.35~12543.85Hz)

・ フルート    音域C4-C7(261.63~2093Hz)

・ バイオリン   音域G3-E7(196~2637.2Hz)

・ チェロ     音域C2-C5(65.41~523.25Hz)

・ マリンバ    音域C2-C6(65.41~1046.50Hz)

・ パイプオルガン 音域C0-G9(16.35~12543.85Hz)
    但しAria Maestosa のオルガンでの動作がおかしいので、
    音源はD8(4698.64Hz)迄にしてあります。


楽器に拠って含まれる周波数成分が異なりますので、聴こえ方が全く異なります。
私の場合はフルートが最悪で、現状は聴くに堪えるレベル迄正常に近づいていますが、最初は音程遷移すら正常ではなくなっていました。 管楽器は全て多かれ少なかれズレる帯域がありますので、ドラマで出てくる木管系の音なども妙な音になって籠もる様に響いていました。
それに殆どの音域で付帯音が付き、特に中域ではこれがエコーの様になって被って来ますので全体の明瞭度が下がっていました。


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