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儒教に言う徳目とは [睡夢庵 日々徒然]

【儒教に言う徳目とは】

五常または五徳は儒教で説く5つの徳性である仁・義・礼・智・信を指します。 三綱(君臣・父子・夫婦間の道徳)と合わせて三綱五常と称します。 これを拡充する事で父子、君臣、夫婦、長幼、朋友の五倫の道をまっとうできると説きます。
儒教本来の考えには男尊女卑の概念は存在しませんでしたが、唐代以降五倫の捉え方が三綱を重視した主従関係に変化して行きます。
但し、“三綱”は絶対王政を正当化し、維持する為に持ち込まれたものなので、私から見ると孔・孟の教えに反するものです。

<五常(五徳)>
(仁) 人を思いやること  「己に克ちて礼を復むを仁と為す」
              「己の欲せざるところ、これを人に施すなかれ」
(義) 正義を実践すること  利欲に捉われず、為すべき事を為すこと
(礼) 仁の具体的な行動として習慣・制度・法律に従うこと
(智) 道理を弁えること   知識だけでなく世の常識を理解・実践すること
(信) 友情に厚く、言を違えないこと 誠実であること 真実を告げること
                   約束を守ること

「孟子」の四端説における「仁・義・礼・智」の四徳に前漢の「董仲舒」は五行説に基づいて「信」を加え、五徳とした。

四端とは四つの兆しという意味で

・ (惻隠)   他者をみていたたまれなく思う心
・ (羞悪)   不正や悪を憎む心
  又は(廉恥) 恥を知る心
・ (辞譲)   譲ってへりくだる心
・ (是非)   正しい事と間違っている事を判断する能力

この四端を努力して極めて行くことで仁・義・礼・智の四徳に到達するというのが孟子の四端説です。
孟子は性善説の立場に立って、人の性が善であり、元々四徳は誰でもが備えているものとします。

<五倫>

戦国時代に崩れてしまった家族倫理・社会倫理の立て直しを図って孟子(-372~-289頃)が唱えたもの

父子親有り  親子間の関係を良く維持する為に大事な心構えは「親」
       (ひとつになろうとする嗜み)である。
君臣義有り  君臣間の関係を良く維持する為に大事な心構えは「義」
       (状況に応じた正しい行動)である。
夫婦別有り  夫婦間の関係を良く維持する為に大事な心構えは「別」
       (各々の本分・職能を乱さない分別)である
長幼序有り  年配者と若者の間の関係を良く維持する為に大事な心構えは「序」
       (順序若しくは年功を尊び耳を傾けること)である
朋友信有り  友達間の関係を良く維持する為に大事な心構えは「信」
       (偽りのない誠の心)である

<三綱>

漢の武帝が中央集権化を推進する際、その理念として董仲舒(-176~-104頃)が
考案したもので上位のものに対し絶対服従を唱える。 孔子/孟子の理念からは
懸離れた物。
統治する側には都合が良い物である為、御用学に落ちぶれた朱子学等後世の
儒学ではこちらが儒教の中心理念の様に喧伝され、権威主義・服従倫理の基に
なってしまった。

君は臣の綱なり  君は臣の全行動様式の根本となる絶対的な存在である。
父は子の綱なり  親は子の全行動様式の根本となる絶対的な存在である。
夫は婦の綱なり  夫は妻の全行動様式の根本となる絶対的な存在である。

それにしても朝鮮と日本、国民としての素養がなぜこれ程懸離れてしまったのか不思議ですね。
同じく儒教・仏教を受け入れたにも関わらず・・・

朝鮮人の資質の一番の欠点は怒りっぽく粗暴、固陋で執念深い所でしょうか。 李朝朝鮮成立以前から同じ気質であった様ですので、これは人種的な(DNA)物に帰結するのかも・・・両班が階級の利益追求の為に、“三綱”に走った事もこれを助長している事は間違いありませんが。

朝鮮も儒教・仏教の国ですから、早く孟子の“四端”・“五徳”の世界に戻って貰いたいものです。 孟子は性善説に基づきこれらを唱えますが、ひょっとして朝鮮人は性悪?故に“四端”・”五徳”を理解できなかったのでしょうか? まさかそんなことはないですよね。 早く「世界に映る」我が身に気付いて頂きたいものです。 両班層が 50% を占めていた韓国では無理なのでしょうか。 終戦直後の引揚者に見せた一般民衆の温かな態度には“五徳”を備えていたケースの方が多かったのですから。

中国は終戦直後でも、引揚者の話からは一般市民層には孔子/孟子の教えが根付いていた事が窺えます。 現在の姿になったのは中国共産党の責任でしょうね。
これがネット上の発言にも如実に現れている様に感じます。 現在国学に回帰する様子が窺えますので、早く「憤青」・「大中華」・「共産党」そして直ぐに「没問題」・「知道了/明白了」と言ってしまうのから卒業して頂く事を期待しています。


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